26話 ページ29
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『─────!!』
一瞬だけ、だけどアジトが揺れたような気がする。
このアジトは大きいけれど、殆どが木で作られている。
決して頑丈に出来ているわけじゃなく、むしろ燃えやすくて壊れるのも時間がかからないぐらいなのだ。
…きっと、バーバラ辺りが何を強く踏みつけたんだろう。
本当は私が入るべきじゃないだろうが、報告書をヴィンセントに提出する用事が運悪くあったのだ。
だから執務室に向かってバーバラを止めた。
案の定、中心に置かれていたテーブルにヒビが入っていた。
原作を知っているのもあるけど、やっぱり私の予想は間違っていなかったようだ。
きっとさっきまでノーマンの話に花を咲かせていたんだろう。
『…報告書を渡すために来たんだけど…お邪魔だったかな?』
「いや、正直アンタが来てくれて助かったよ…ありがとな」
『ううん。…シスロ、顔が少し強張ってる。リラックスして』
「…おお、そうか。すまねぇな…」
『………。』
入ったばかりなのに、執務室の空気が張り詰めているのが分かる。
ヴィンセントでさえ、下を向いて考え込む仕草をしていて何をしていいのか分からないようだ。
『………。』
…あぁ、今の行動は確実に
反射的にやったといえ、また私は余計な事をしてしまった。
これじゃ、また失敗して…
……いや、違う。
思えば私がいる時点で原作通りに行くわけないのだ。
そうだ、
エマに姉なんていない。
GRではバーバラとシスロだけが生き残っている。
何より私は朝からエマと話してしまった。
これだけ見ればもう……
…ああ、私ってやっぱり邪魔者じゃないか。
なんで私は出荷されなかった?
なんでΛに来ても生き抜いてしまったの?
私は全てを狂わせるために生まれてきたも同然じゃないのか。
私の行動次第で、最悪な未来が待つ事になるかもしれない。
そんなの、
そんなの───────
「………A?」
『!…何?シスロ』
シスロが困ったような顔をして聞いてきた。
.
.
夢主が急に病んでしまった……
後で加筆修正しようかな…
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作者名:サナ | 作成日時:2020年9月22日 17時