23話 ページ26
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時が経つにつれ、気付けばノーマンの昔話に花を咲かせていた。
あれだけ圧が強かった2人もすっかりゲラゲラ笑って楽しそうだし、相当ノーマンが好きなんだろうな。
「…あのっ、Aさんってどんな方なんですか!?」
話にひと段落ついたところで、エマがキラキラと目を輝かせながら聞く。
…こいつはさっき実の姉を見つけたと言った。
驚いたが、さっき思い浮かべたあの少女の姿を見れば
納得もいく。
さらによく知ってるであろうバーバラ達によると、
名前はAと言うらしい。
エマはAを知りたがっていた。
だからノーマンの昔話をバーバラ達に教える代わりに、彼女の事を教える事にしたのだ。
Aの話にシフトチェンジすると、バーバラとシスロは嬉しそうに、優しく目を細めた。
…!
コイツら………。
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エマside
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「Aはね、アタシ達の幼馴染!」
「おう、同じGR育ちなんだけどよ。
あいつ頭がいいんだよな〜優しいし!」
「そうそう!それに可愛いし綺麗!」
「…!!」
2人からそう言われた時、思わずハッとして目を見開いてしまった。
Aさんの事を話すバーバラとシスロはとても楽しそうなのに、どこか愛おしげに目を細めているのだ。
「Aさんのこと、大好きなんだね」
「あったりまえじゃん!!…でも、たまには悩みをちょっとぐらい話して欲しいなってなるけど…」
「………あー…確かにそうかもな…
俺たちの話は散々聞いてくれてるけどよ、あいつから
悩みを聞いたことがねぇな?」
そう言うと今度は寂しそうに下を俯いた。
この2人は本気でAさんの事を心配している。
…2人とも、さっきは怖いと思ったけどいい人なんだなあ…
Aさん、大丈夫かな…?
ノーマンとレイみたいに、
ずっと一緒にいたわけじゃないけど、なんだかとても
どうしてかはよく分からないけど…。
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作者名:サナ | 作成日時:2020年9月22日 17時