【うた☆プリ】冷めない熱で溶かして【神宮寺レン】

＊“愛される”ということ ページ28

早乙女「できれば本人から言い出すまで何も話さないつもりでいたが、ここまで来たなら致し方あるまい……」


ボスは半ばため息交じりにそう言うと、こう言った。


早乙女「Aは……人から“愛される”ということを知らない」

レン「えっ……？」


思いもしなかった言葉に、俺は言葉が出なかった。

“愛される”ことを知らない。
ボスはそう言った。


レン「それって、どういう……」

早乙女「言葉通りの意味だ。学園に来てお前と出会うまで、一度も人からの“愛情”を受けたことがない。家族からも、友達からも……」


あのAが、一度も人から愛情を受けたことがないって、そんな馬鹿な……
いつも明るい笑顔で俺を照らしてくれたAが……
本気を出さない俺を、いつも引っ張ってくれていたAが……


レン「……どういうことなのか、詳しく聞かせてくれ。その言葉だけじゃ、とても信じられない」


ボスが嘘をついているようには思えないけど、学園にいた時のAを知っている側としては、どうしても信じられない。
そう思って、俺はボスに“どんなに些細なことでもいい”と、説明を求めた。
その言葉にボスは一つ息をつき、“少し長くなるがな……”と言って、Aの過去に関することすべてを話し始めた。

そしてその話を聞き終った後、俺は……







Aとどう向き合えばいいのか、わからなくなった……






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