*何処へ行きたい? ページ11
そうして、担当医に許可を取り、俺達は少し外へ出ることになった。
随分久しぶりなような気がする。
こうして、Aと二人で外出するなんて……
入院してるんだから、あんまり外へ出られないのは、当たり前と言えば当たり前か。
レン「それで、何処か行きたいところはあるかい?」
A「自分から連れ出しておいてそれ?それに私、外のことなんて何も知らないんだけど」
レン「けど、なんとなくイメージはあるだろう?こんな雰囲気のところに行きたいとか……」
A「なら帰りたい」
レン「レディ……できれば、それ以外で頼むよ」
なんとか外へ連れ出せたとは言え、拒否モードは変わらないか。
まあ、記憶をなくして以来一切外に出ようとしなかったくらいだから、そう簡単にはいかないとは思ってたけど……
レン「……じゃあ、さっきはセッシーの特技を見たから、今度は俺の特技を披露しようかな」
A「あなたの特技……?」
レン「特技というか、趣味だけどね。きっと、レディも気に入ってくれると思うよ?」
A「ふーん……」
まるで興味がなさそうな返事をするA。
セッシーのときはあんなに喜んでたのに、ちょっとジェラシー感じちゃうなあ……
でも、きっと気に入ってくれる。
記憶をなくす前だって、何度も一緒にやってるんだからね。
レン「そうと決まれば、早速向かおうか」
A「何処に?」
レン「今言った俺の特技を披露できる場所さ。セッシーのマジックと違って、この場ですぐできるものじゃないからね」
A「遠く、行くの……?」
レン「レディの体調もあるから、そんなに遠くは行かないよ。車で5、6分ってところさ」
そう言った瞬間、Aは俺の服の裾を掴んで、帰ると言わんばかりに膨れて見せる。
……ひょっとして、車が嫌だったのか?
事故のトラウマが、まだ抜けてないってことかな……
レン「わかったよ、車は使わない。少し歩くことになるけど、大丈夫かい?」
A「それなら、平気……疲れたら、おぶってもらうから」
相変わらず、気難しいお姫様だ。
けど、そのくらいお安いご用だけどね。
そう思いながら、俺はAの手を引いて、目的の遊技場へと向かった。
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十九 雷音(プロフ) - RUIさん» お返事遅くなってすみません!ありがとうございます!!大丈夫です!年明けからまた二作増えますし、カミュもまだ続いておりますよ!!← こちらこそいつも支えられっぱなしで感謝しております( ノД`)…今後も頑張らせていただきます!! (2016年12月30日 12時) (レス) id: ef2046c8bb (このIDを非表示/違反報告)
RUI(プロフ) - ああああああ、この作品も終わってしまったぁぁぁ!!雷音さんお疲れ様でした!!本当に素晴らしかったです;;;;私のリクエストにも答えていただき本当に感謝してもしきれません;;;;これからも応援してます!頑張ってくださいね♪ (2016年12月29日 16時) (レス) id: 88b1fe7b13 (このIDを非表示/違反報告)
十九 雷音(プロフ) - RUIさん» あー……(´・ω・) まなさんもお忙しいのでしょうか(´・ω・) (2016年5月18日 14時) (レス) id: abb4063eb2 (このIDを非表示/違反報告)
RUI(プロフ) - 十九 雷音さん» それなら、よかったです!!最近、まなさんもボードに来られないので寂しくて……(´・ω・`) (2016年5月18日 4時) (レス) id: 53c9c73951 (このIDを非表示/違反報告)
十九 雷音(プロフ) - RUIさん» ありがとうございます・゜・(つД`)・゜・ 体調のほうは、辛うじて大丈夫です(^-^; 申し訳ないです(>_<) (2016年5月17日 8時) (レス) id: abb4063eb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十九 雷音 | 作成日時:2016年1月28日 0時