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番外編「激励」 ページ38

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潔子さんのサプライズが完了したところで、今度こそ解散という形になった。
ちなみに終わった後に潔子さんに話しかけてみたら、やりきった、よかった、と嬉しそうに笑みを浮かべていたのであやうく私まで号泣しそうになった。


今は2年の全員で一緒に下校中。





『あ、さっきの潔子さんの動画グループに送っといたからいつでも見返せるよ。特に田中と西谷』

「まじでか!?いい仕事するじゃねえかA!!」

『その代わり家で変なことに使おうとしないでよねー』




目を細めてそう言うと、ぎくり、と言ったように目を逸らした約2名。…まあ、健全な男子高校生だもんね、そういう方向に気持ちが向いても仕方ないとは思うけど…潔子さんに対してそんなのは私が絶対に許さない。

何とは言わないけど、そんなことしてたらちょん切るよ。と真顔で言うと、真っ青な顔で返事をしてくれたのでよしとしよう。




「そういえばさ、Aはないの?」

『何が?』

「激励」




ふと思い出したように言う成田に、他のみんなも同調する。
私はあくまで潔子さんのサポート役に徹するつもりだったから、特にこれといった言葉なんて考えてこなかった。けどこいつらは期待のまなざしでこっちを見つめてきやがる…。




「Aだけ無いなんて、俺らの士気も下がるよなあ」

『…縁下…』




こいつは絶対に面白がって言っているだけだ。ほんと質の悪いやつめ。





『…正直、私的には明日不安なことだらけなの』

「不安って?」

『日向君がまた吐いちゃわないかとか、旭さんのメンタルとか、西谷が旭さんの傷口に塩胡椒塗っちゃわないかとか、潔子さんがいやらしい目で見られないかとか、その他諸々…』

「うおお、不安だらけだな」




他にもまだまだあるけどね。誰か遅刻するやつ出て来たりしないかとか、単細胞組が楽しみすぎて寝られなかったりしないかとかね。
来年の今はここにいる私たちが最高学年として、部を引っ張っていかなきゃいけないっていうのもある。

考えだしたら不安なんて尽きない。




『でも、試合のことに関しての不安はないよ』

「「?」」

『信じてるから。あんた達のこと』




立ち止まって後ろを振り返って、そう言って、また歩き出す。

なかなかに恥ずかしいこと言っちゃったな…。
そう思って振り返ると、全員が泣いていて、久志はこちらにスマホを向けていた。




その動画もグループLINEに送られていたことを知るのは、あと数十分後のこと。

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ふぃる(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます!なんて嬉しいお言葉…!!のんびり更新ですが、これからもどうかよろしくお願いいたします(^^) (2020年3月12日 13時) (レス) id: 57a4697fd9 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - めっちゃ好きです。このお話読んでふぃるさんのファンになりました笑これからも応援してます!! (2020年3月2日 8時) (レス) id: 012863f737 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふぃる | 作成日時:2020年2月7日 11時

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