第3話 ページ4
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戻ってきた大地さんの話によると、幸いなことにお咎めはなし。…ただし何も見なかったことにしろ、と。
そしてそのあと大地さんの話を聞きもせずに言い合いを始めた二人にとうとう大地さんがキレ、二人を体育館から追い出した。こんなにぶち切れてる大地さん久しぶりに見た気がする。
まあそんなイレギュラーなことはあったものの、練習はいつも通り淡々とこなされていく。私も足を引っ張らないようにせかせかと働いていると、いつの間にか部活終了の時間。外は真っ暗だった。
部員と一緒に片づけをしていると、扉の向こう側から聞こえてきた「キャプテン！！」という二つの不揃いな声。
「「ちゃんと協力して戦えるって証明します！！」」
もしかして、2対2でもやって先輩に勝てれば認めてもらえるとでも思っているのだろうか。ちゃんと反省しているところも一つや二つ見せればそれで終わりだと思うのに。
まあ、どうなったとしても頼れる主将がどうにかしてくれるだろうし、私が首を突っ込む話じゃないな。みんなの手が止まっている中、私は一人で片づけを進めていった。
***
結局、土曜日に日向君(ずっとオレンジ君って呼んでたら田中が名前教えてくれた)、影山、田中と新しい1年生二人に大地さんで3対3をやったらしい。
らしい、というのも、私はその土曜日風邪を引いて休んでいたため、試合を見ることができなかったのだ。
金曜日から入部した二人、…確か、月島君と山口君がどれほどの実力かも分からなかったけど、どうやら何とか勝利することができたらしい。
毎日朝練の準備のために早く学校に来ていたら、今週だけなぜか日向君に影山、スガさんに田中まで揃っていたからびっくりしたけど。この試合のための練習だったのなら、その努力が実を結んでくれて本当によかったと思う。
そして月曜日。
日曜も念のためということで休ませてもらっていた私に遅れて入ってきた情報だと、どうやら明日県ベスト4の青葉城西と練習試合をやるらしい。
それで、日向君はどうやらMBとしてスタメン入りしたはいいものの…
「お、俺…全部、やらなきゃ…ゼンブ…」
どうやらショート寸前らしい。
同じかどうかは分からないけど、小心者の身として気負う気持ちはものすごくよく分かるからどうにかしてあげたいけど、私には…どうすることもできない。無力だ…。
だから心の中で精いっぱい応援歌を歌ってあげた。
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ふぃる(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます！なんて嬉しいお言葉…！！のんびり更新ですが、これからもどうかよろしくお願いいたします(^^) (2020年3月12日 13時) (
レス) id: 57a4697fd9 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - めっちゃ好きです。このお話読んでふぃるさんのファンになりました笑これからも応援してます！！ (2020年3月2日 8時) (レス) id: 012863f737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふぃる | 作成日時：2020年2月7日 11時
