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第12話 ページ15

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その日の放課後。

アップが終わって、さあ練習だ、という時に武田先生が来た。
――――――もう一人、金髪の人を連れて。



「紹介します!今日からコーチをお願いする、烏養君です!」

「コっ、コーチ!?本当に!?ですか!?」



武田先生はずっと前から技術指導ができるコーチ探しに奮闘していたし、大地さんもそのことを先生に相談していたから、驚きを隠せないんだろう。それにどこか嬉しそうだ。

コーチがつくことで烏野は今までより質の高い練習が出来るようになるだろうし、大地さんや先生の負担というのもいくらか軽減されるだろう。それは私にとっても、もちろんみんなにとっても喜ばしいことだ。

……しかも。



『繋心さん…!!』

「おう」

「えっ、知り合い?」

「ってか、坂ノ下の兄ちゃんだよな?本当にコーチ?」



私はとある事があってから坂ノ下商店の常連だ。繋心さんとも仲良くさせてもらっている。
みんなは、繋心さんが烏養監督の孫だと聞いて驚いていた。私は知ってたけどね!

本人が渋っていたから無理には勧めなかったけど、私も繋心さんがコーチやってくれればいいのに、と思っていたからすごく嬉しい。



「時間無えんだ、さっさとやるぞ!
お前らがどんな感じか見てえから6時半から試合な!相手はもう呼んである!」

「えっ!?相手!?」

「烏野町内会チームだ」



そう言って、にやりと笑った繋心さん。
仕切っている姿が意外と様になっていて、いいじゃん、なんて頬が緩む。

ひとまず試合の準備をするため、私は観覧席へと走った。



***



少しすると、町内会チームの人達がぞろぞろとやってきた。
そろそろ始まるみたいなので、記録は潔子さんに任せて私は得点板の方へ向かう。

西谷はどうやら町内会チームの方に入るみたいだ。
あと二人人数が足りないらしく、どうするんだろうと思っていると。



「あっ、アサヒさんだっ!!!」



窓の格子にしがみついている日向君が叫んだ。

みんながそっちを向いて、私も田中と一緒に窓の方へ駆け寄る。



「なんだ遅刻かナメてんのかポジションどこだ!!」

『あ、繋心さん待って、』

「あっえっWS…」

「人足んねえんださっさとアップとってこっち入れ、すぐ!!!」





繋心さんの圧に押されて、練習着を着た旭さんが体育館に戻ってきた。

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ふぃる(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます!なんて嬉しいお言葉…!!のんびり更新ですが、これからもどうかよろしくお願いいたします(^^) (2020年3月12日 13時) (レス) id: 57a4697fd9 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - めっちゃ好きです。このお話読んでふぃるさんのファンになりました笑これからも応援してます!! (2020年3月2日 8時) (レス) id: 012863f737 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふぃる | 作成日時:2020年2月7日 11時

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