夏 の 夜�� ページ50
『ど…っ、どうしよう〜…！』
Aは堪えきれずに泣き出してしまった。
止めようと思ってもあふれる涙を必死で目をこすって拭う。
それ程までにあのネックレスはAにとって大切な宝物となっていたのだ。
「ゲッ…！Aが泣いた！！！」
「お前のせいだぞ、大楠！」
「何で俺なんだよ！もとはと言えば、お前が言いすぎるから……！！」
ギャーギャー言い合う３人を放置して、洋平が目をこするAの手を取った。
「こするな、目腫れるぞ？」
洋平が優しく微笑んで、Aの顔を覗き込む。
『だ、だって…！洋平からもらった初めての…プレゼントだったのに…、
あたし、失くすなんて…最低だ…！！』
「初めてじゃないだろ？
中学の時、誕生日にプレゼントあげただろー？」
洋平が片眉を下げて笑いながら言った。
『そ、そうだけど…全部食べ物とか消費物だったから、
形に残るネックレスはすっごく、すっごく大事だったんだもん…！！』
目に涙をためて顔を真っ赤にするAを、目をそらさずじっと見つめる洋平。
そしてAの手を引っ張り、自分の腕に閉じ込めた。
『！よ、よーへぇ…』
Aはびっくりして目を見開く。
「また買ってやるから…泣くなよ。」
よしよし、と頭を撫でながら言う洋平。
(……なんかまた子ども扱いされてる気がする…。)
そう思いながらもAは洋平にひしっと抱きついた。
「また見事に俺らのこと忘れてんな…」
「まぁ、俺らがA泣かせちまったわけだし…ちょっとない見守ろうぜ…。」
完全に放置されたｅｔｃ軍団は、洋平とAの様子を少しの間じっと見つめていた。
―――――――――――――
「なー、A！元気でたか！？」
「洋平もまた買ってくれるって言ってんだからそう落ち込むなよ！」
またもやバイクで５人乗りして帰るA達。
横を自転車が通り過ぎるくらいスローペースだ。
『うん…、そうだね！』
大楠達に励まされ、小さく笑うA。
(本当に花火大会楽しかったな…
あぁ…でもやっぱりネックレス失くしたのは痛いな…。
思い出が１個無くなった気分…。)
思いきり夏を感じ、楽しかった花火大会。
しかし、Aにとってラストは少し苦い思い出となったのだったー…
終わり
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優璃 - 続きを〜くだーさーい！！読んでてこっちがドキドキしましたよー！最高でした！頑張れる範囲でいいので，更新頑張ってください！！ (2023年3月6日 18時) (
レス) @page50 id: 190960af7c (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - 続きが見たいです！！ (2023年1月29日 20時) (レス) @page50 id: 627429266e (このIDを非表示/違反報告)
赤推し(プロフ) - コメント失礼します。間違っていたら申し訳ないのですが、別サイトにてこの作品を投稿していらっしゃいませんでしたか？昔、見ていた時に水戸洋平のお話で1番好きだったのでもしそうなのであればまた見られて本当に嬉しいです！ (2022年6月8日 18時) (レス) @page25 id: fe2459d9d5 (このIDを非表示/違反報告)
あずん(プロフ) - Blue164023さん» コメントありがとうございます！返信が遅くなり申し訳ありません(>_<)洋平連載を楽しんで頂けて、とても嬉しいです！(^^)今、続編を準備中ですので、少しでも早く上げられるように頑張ります！ありがとうございます(^^)☆ (2021年3月8日 10時) (レス) id: d3e85a270f (このIDを非表示/違反報告)
Blue164023(プロフ) - コメント失礼します。水戸洋平のお話少ないのでとっても楽しく読ませてもらってます！続きが気になってしょうがないです！更新頑張ってください！応援してます！ (2021年2月16日 18時) (レス) id: 10afd4b72a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あずん | 作成日時：2020年9月1日 9時
