紫爛花

青色の千里眼 ページ7

「Aは仕事もできるしバリブラックの中女一人よーやってくれとーし...」

「褒めても借金は戻らんとよ？」

「独学で勉強して資格取りまくった！って言ってきた時はコイツほんとに頭大丈夫かって思ったし」

「それ社長だけには言われたくないっちゃん」

「顔も夜の体も悪くないしまじでなんも文句ないんやけど」

「待って？まさかハメ撮りの動画まだ持っとる？」

「月末の経費決算なんて、いっつも持って来るの早いのに。ギリギリだったのはなんかあったと？」


今日は31日。0時回ってるからもう1日。
なんで、この会社は鋭い人が多いんだ。


「いやちょっと 考え事しとって...」

「考え事？脳筋が？」

「一回ぶたれたいと？」

「すまんすまん(笑)俺も怒っとーわけじゃないけん。
普通に心配なんよね。なんかあったんかなーって。」


先程のセクハラ発言は忘れて、
もう、社長に惚れた方が楽な気がしてきた。


「社長はさ…」

「うん」

「何年もずっと近くにおった人が、いきなり好きって言ってきたとしたりしたらどうする？」

「ふぉいのこと？」

「ん？なんでそうなんの？」

「いや逆に気づかん方がおかしいやろ」


もしかして、気付いとらんの本当に私だけだった？


「友達の。遠い友達の話だと思って？」

「まぁよかばい。そんで？」

「今まで普通に話せとったのに顔とか匂いとか雰囲気とか気になりだしたらキリなくて、パニックみたいになって。仕事も手につかんし、どう接したらいいか分からん...」

「なるほどねぇ…」


編集中の肩をバキバキ言わせながら背伸びをする
なんかもうその椅子壊れそうだから…
今度買ってあげようって思った。経費で。


「別にそのまま接せばいいんやない？」

「え？」

「なんて言うの、緊張するんやったら緊張するまま接せれば良いと思うし、本心がアイツにとって一番嬉しいと思うっちゃん。気遣われる方が辛いと思うけどね」

「たしかに...」

「俺らの関係性が変わることは心配せんでよかばい。俺らイベントの頃から色々やってきたやん？そんくらいの事で今更壊れる程の仲やないけん。ふぉいも男やし。それぐらい覚悟の上で言っとると思うし。」

「社長...」

「待って。惚れらんで。今夜のベットの俺の予約はいっぱいさ...」


セクハラ発言を一度撤回しようとしたことを撤回しようと思いました。

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