【blue】Cobalt blue snow world�� ページ36
Masayuki side
「Aさん。ほら、足あげて」
「やあら、まあくんがいい…」
「我儘だなあ！」
そう言って、俺からぴったりと離れないAさん
ビール１杯だけでこんなに酔っ払うなんて、
やっぱり君に選択を委ねた俺のせい？
「よっこらせ」
「んん〜…」
「坂本くん？」
時間軸はクリスマス直前の金曜日
寒い冬の夜に鼻を赤くした井ノ原が
居酒屋前のタクシーに気づいて足を止めた
「よお、井ノ原」
「なにしてんの？」
「お前も飲みに来たのか？」
「ねえ、Aちゃんをどこに連れてく気？」
ここで問題です
50のオッサンが20代の女の子をお姫様抱っこしながら
体制を保つ体力、腕力があると思いますか？
答えは×です。ええ勿論。
「ちょ、まじで1回下ろさせて…」
「おい何乗せてんだよ！」
「わっバカお前Aさんが落ちるだろ！」
この寒空で会話を続ける前に、せめてAさんだけでも
タクシーの椅子に座らせようと思ったが
井ノ原に止められ、Aさんは冷たい地面に着地
…できるはずもなく。酔っ払った彼女はふにゃふにゃ。
「Aちゃん大丈夫？！」
「お前が引き剥がすからだろ！」
「だって、今坂本くんに車連れ込まれるとこだったんだもん」
「人聞きの悪い…」
「ほら、立てる？」
俺はタクシーの運転手に頭を下げていると
Aさんの目線になって、
しゃがんだ井ノ原が手を差し伸べていた
「部長？」
「そうだよ、部長だよ」
「さかもとさん、どこですか…」
「へ？」
会社で見つけるいつも凛とした彼女は幻だったのだろうか？
子供みたいにぼろぼろと突然大粒の涙が零れる…
「坂本さん、会いたいよ...」
俺の中で、何かが切れる音がした
「Aさん」
「ん…」
「泣かないで、ここにいますよ。」
俺を求めて情緒を無くす愛おしい君を、
俺を探す君の泣き顔を井ノ原に見せたくなくて
思いっきり抱きしめた。
彼女の体に顔を埋め、髪越しに目を開けると
いつのまにか雪が降っていて
辺り一面が少しだけ白く青光り始めていた
「はぁ…何それ。」
「ごめんな。井ノ原」
「いーよ、勝てっこないって分かってたし」
膝に付いた雪をはらいながら
苦しそうな顔をしたデカい子供がもう一人いる
「坂本くん、幸せになってね」
そう言い残して、俺らのいた居酒屋へと入ってった
街を歩く人、人…
不思議と人目は気にならない
目に映るコバルトブルーの世界は、
彼女とこのまま二人で眠りたいと思う程
幸せで終わりたくない時間だった
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珊瑚(プロフ) - pipi_kpさん» コメントありがとうございます(*´˘`*)♡職場にV6を上司に欲しいですよね(´TωT｀)これからも楽しんで頂けたら幸いです＜(_ _)＞ (2022年2月17日 23時) (
レス) id: 50e08aa314 (このIDを非表示/違反報告)
pipi_kp(プロフ) - こんな上司たち、かっこよすぎる。憧れます……！！！ (2022年2月17日 21時) (レス) id: acd025d66c (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - ◎さん» コメント&嬉しいお言葉ありがとうございます；；楽しんで頂けて嬉しいです(*ˊᵕˋ*)2月からまた更新再開していくので、これからもご愛読頂けると嬉しいです☺️ (2022年1月24日 16時) (レス) id: 50e08aa314 (このIDを非表示/違反報告)
◎ - 6人のそれぞれの魅力が楽しめられて、いつもにやにやしながら、何度も読み返させていただいてます!素敵なお話をありがとうございます。無理せず、珊瑚さんのペースで頑張ってください!!陰ながら応援しています🙇 (2022年1月23日 0時) (レス) @page15 id: 20f3b31112 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珊瑚 | 作成日時：2021年3月4日 22時
