貧血少女の秘密 3【ky】 (ページ10)

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十話ページ10

驚きつつも無視をしてはいけないと思い恐る恐るキヨ君の方を見る。

『な、何でしょ…っ！』

目があってはっきりわかった。怒っている。

「…何で俺に話しかけてこねぇのかなぁ…」

『えっと…ふ、フジ君に用があったので…？』

「知らねぇよ。おめぇと俺は勝負してんだよ。少なくとも学校での第一声は俺への言葉にしろ」

なんて無茶な…。

ん？でもそしたら…

『き、キヨ君は学校での第一声はフジ君との会話では？』

「っ！…お、俺はいいんだよ！」

『わがままだよそんなの！キヨ君がいいなら私だっていいでしょ！』

「ダメ！」

『ならキヨ君もダメです。』

「…わかった。学校での第一声がお前への言葉ならいいんだろ。」

えっ、わかったって…待って。

よく考えたらこれ、私への利益が何もない！

『ち、ちょっと待ってやめよう。良くないよ、第一声は別に誰に対する言葉でもいいと思うなー！』

「は？だからダメだって」

『で、でもいつもキヨ君が決め手ばかりじゃ＿』

「何の話してるの？」

『み、美咲…！』

美咲が来たときのフジ君の様子はやっぱり変だ。

「学校での第一声？そんなの私への挨拶よ。きまってるでしょ。それより…」

私の腕を掴み、連れ出そうとして来た。

『えぇっ！ちょっと、美咲！？』

「話があるの、ついてきて。」

そのまま私の腕を引いて教室から出て行く。

え、どこに行くの！？