貧血少女の秘密 3【ky】 (ページ5)

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五話ページ5

キヨside

Aが血を飲み出してから数分経った。

まだ体に異変はないが、流石にそろそろ止めるべきだろう。
また俺が体調悪くしたら、心配するだろうし。

必死で血を飲むAの肩を軽く叩き、声をかける。

「A」

距離が近かったため、すぐに耳に入ったのだろう。
慌てて俺から離れ、ごめんと謝罪してくる。

「誰も謝れなんて言ってねえよ」

『でも…またキヨ君が気分悪く＿』

「悪くなってない！何のために俺がわざわざ声かけてやったと思ってんだよ…」

『えっ…キヨ君の気分が悪いからじゃ…』

「違う。お前に心配させたくねえから！」

『…ごめん…ありがとう…』

謝るのか、感謝するのかどっちかにしろよ…。

あ、いいこと思い付いた。

どうせAから甘えてくることなんて出来ねえんだから俺が言ってやればいいんだよな！

「なぁ…」

『？…何？』

「お前、俺が止めたことに感謝してんだよな？」

『う、うん…』

「ならさ、お礼に俺に抱きついてみろよ」

『…え！？』

いつも俺からじゃつまんねえし。たまにはAからだっていいだろう。

迷っている様子のAに向けて両腕を広げてみる。

『お、お礼…』