貧血少女の秘密【ky】 (ページ22)

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二十一話ページ22

私達の目の前に置かれた赤色の鉢巻き。

『…これは？』

「クラスの鉢巻き。クラスの人気者のお二人さんが皆の鉢巻きにメッセージ書いてやったら皆気合い入るかなーと思って。」

「俺ら人気者なの？」

「そうでしょ。手伝ってくれたら…まぁそれなりのご褒美があるってことで」

そう言い残して美咲は教室を出て行った。

…待って…キヨ君と二人って…。

私…耐えるの凄い辛いんだけど…！

「んじゃあ書くかぁー」

ペンを持って書き出した。

…キヨ君、字上手くない！？

「これ名前も書くのか？」

『…一人一人書くこと変えるなら…そうかな？』

「そっか。じゃあこれアイツだな」

何て書こうかな…

とりあえず、頑張って下さい…かな…。

あとはその人に合った言葉だよね…

・・・・・・

あと一つ！残ってるのは…キヨ君だ。

キヨ君がどれだけ進んでいるのか見たら思い切り目があった。

『ふぇ…』

何か変な声でた。

キヨ君の鉢巻きには私の名前が。

「…何て書いて欲しい？」

悪戯っぽい笑みで問いかけてくるキヨ君。

何か馬鹿にされてる気がする…。

『キヨ君こそ何て書いてほしいの…』

「…え。」

まさか質問が返ってくるとは思わなかったのか驚いている用だった。

「………。」

黙ってしまった。
応えづらいだろうな。私も咄嗟には応えられなかった。

「何でもいい」

やっぱり。…それなら…

『私も何でもいい』

からかう用に私は笑った。