貧血少女の秘密 2【ky】 (ページ5)

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一日目　4 ページ5

美咲side

Aも成長したね。

それはとても嬉しいことだが、私もAと長い付き合いだ。

寂しいのだろう。
ちゃんとAを応援する事が出来ない。

Aにわかるほど顔に出してしまっているようだ。

＿悲しかったよ。

その一言でAも清川に依存してることが…いや、清川が好きなことがわかる。

今まで誰かに断られても、『じゃあ、他の子誘おう！』と言うほどのポジティブっぷりだ。

悲しいなんて。

そこまで清川と一緒がいいのね。

『美咲？どうしたの？』

「ん？…今日はAが頑張ったからご褒美あげようかなーと思ってね」

『本当！？私クレープがいい！』

「わかった、わかった。」

Aにクレープを買ってあげる。

笑顔で頬張る姿はやはりいつもと変わらない。
しかし、本当なら清川の方がいいのだろう。

Aも私とばかりいてしまってはどちらも変われない。

清川はAが人と関わることを始める“きっかけ”となったのだ。

私には出来なかったことを。

私が拒んだことを。

アイツはいとも簡単にやってのけた。

Aが私以外と関わらなかったのは、Aの意志じゃない。

…私が。

…私がAに人を近付けさせなかった。

私は…Aを独り占めしたかったのだ。