貧血少女の秘密 2【ky】 (ページ25)

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最終日　9 ページ25

＊キヨside

『私も好きだよ』

そう言われ、喜んだのもつかの間。

『キヨ君のことも、皆のことも…』

やっと気がついた。

…俺の好きと、Aの好きが違うことに。

…でも、わからないんだ。本当に俺の好きは。

＿＿Aを恋愛対象として見ての好きなのか。

今まで恋愛と言うものをしてこなかった俺にはこの感情がわからない。

Aを他の誰かに取られたくない。

それはAへの好意からなのか。ただの依存なのか。

「…どっちなんだろうな…」

『何が？』

わざわざ隠していても答えは見つからないのだから、言ってしまっていいだろう。
告白までしてるんだし。

「Aにとって…俺は何だ？」

それは俺が考えていたもの違う問いかけだった。

『何って…大事な人…？』

「…じゃあ、Aにとって…一番大事な人は誰だ？」

『えっ…』

流石にこの質問は困るか。

『…キヨ君は？』

「え…」

まさか俺に質問が返ってくるとは思わなかった。

なんだよ、俺も答えらんねぇじゃん。

「…決めらんねぇや」

『じゃあ、私も』

結局答えは見つからない。

まぁ、まだ時間はたっぷりあるんだ。

ちゃんと考えてからでも遅くないだろう。