貧血少女の秘密 2【ky】 (ページ13)

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二日目　7 ページ13

「勝者！清川！！」

…危なかった。

やはりヒラさんとも、良い勝負をしていた。

１対１になってから、シューティングゲームで決着。

キヨ君が19800点、ヒラさんは19750点。

ラスト一つでヒラさんがミスをした。

…でも、わざとはずしたような気がしたのは私だけだろうか。

「A！勝ったぞ！」

ステージの上でブンブン手を振ってくるキヨ君。

「じゃあ、優勝賞品をお渡ししましょうか。」

美咲がステージを降りて、私の方へ近付いてくる。

え。嘘でしょ。

無理矢理手を引っ張ってステージへ上げようとする。

こんな大勢の前で？

「こちらが優勝賞品…人物かな？ミスコン優勝者の暁 Aさんです！」

背中を押され、キヨ君の目の前に立たされた。

キヨ君は勝ったことがよほど嬉しいのか、凄くキラキラした笑顔だ。

一方で私は緊張し過ぎて動けない。

「…A、何か言ってあげたら？」

小声で美咲がそんなことを言うが私は緊張と、ステージに立っている所為で倒れそうになっている。

『…お……。』

やっと振り絞ったか細い声。キヨ君や美咲に聞こえてるかさえ分からない。

『…おめでとう…ご…、ざ…。』

緊張の所為なのか、貧血の所為なのか。

視界が歪み、私はステージ上で倒れた。