月夜 百四十五夜目 ページ24
「あ、あ、サインしてください！お願いします！家宝にするので！あああAiさんも、お願いします！」
嬉しそうにこちらにスケッチブックとマッキーを差し出すリデルを、訝しげに睨むPlaymaker とAi
ファン？敵であるハノイが？自分達の？
「あ、あの、リボルバーさんとのスピードデュエルとマスターデュエル、何回も拝見しました！カメラの不具合……？か何かで所々切れてたんですけど、リボルバーさんに教えてもらって！
……実は私、最近までデュエルから離れてたんですけど、Playmakerさんのデュエルを見て、復帰してみようかな、って思ったんです！勿論、ブルーエンジェルさんやGo鬼塚さん、他のカリスマデュエリストさんも素敵ですが、Playmakerさん程強くて格好良くて素敵なデュエリスト、リボルバーさん以外に会ったこと無かったんです！デュエルには良い思い出があまりなかったんですが、Playmakerさんとデュエルをしてみたいと思ったらデッキ調整が止められなくて……」
「分かった。分かったから一旦落ち着いてくれ」
目の前でキラキラと目を輝かせながら敵に『自分』を語られる。他者との関わりをなるたけ避けてきたPlaymaker(遊作)にとって、これ程地獄と感じることはない
ため息をつきながらリデルからの止まらぬ賛辞を止めるよう言うと、リデルはハッ、と我に返ったように息をのみ、顔を真っ赤にしながらどこからともなく取り出した仮面のもう半分をつけ、完全に顔を隠した
「す、すみません……私なんかが……」
【別に気にすんなよ！Playmaker様、あんまり他人から誉められ馴れてねーだけだからな！】
「黙れ」
【あれっ？まさか図星だった〜？ごっめ〜ん、俺空気とか読めないAIだからさ〜】
「……どうやらお前はこのままリデルに引き渡されたいらしいな」
【うっ！ソレハヤメテクダサイ……】
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作者名：瑠伊亞 | 作成日時：2019年5月18日 21時
