Blood of Love 2＿Ryota.K

リスタート ページ9

｢おはようございます！｣

『おはよう。』





あれから5年が経った。





｢主任、これ昨日頼まれた資料です。｣

『ありがとう、仕事早くて助かるよ。』





私は元の30歳の姿で目覚め、人生の続きを歩み始めた。

なんだか色々吹っ切れて仕事に励んだ結果、主任を務めるまでになった。





＿＿＿〜♩〜♬





｢主任？携帯鳴ってますよ。｣

『ん？あ、ごめん！切り忘れて……』





私は慌てて談話室に行った。龍友くんからだった。





龍｢朝からすんませーん。｣

『どうしたの？』

龍｢いやー、そろそろ定期検診に…と。｣

『あぁ、そっか。今夜でいい？』

龍｢了解。仕事の方はどうや？｣

『うん、おかげさまで元気に働いてます。』

龍｢そうか。｣

『…涼太の情報は？』

龍｢…すまん、まだ何もない。｣





変わったことといえば涼太がいないことくらい。

そう。私が目覚めた時、涼太はいなかった。





『そっか…』

龍｢A、正直5年間何も情報がなかったってことは、もう会えない可能性も…｣

『大丈夫、引きずってるわけじゃないの。』

龍｢そうか、それならええんやけど…｣





ううん、本当は引きずってる。
何度夢だったらいいのにと願ったことか。

でも、悩んでばかりじゃきっと昔と変わらない。
涼太に戻してもらった意味が無い。

だから私は前を向いたの。


ねぇ涼太、私は強くなった。
だから早く戻ってきて。その優しい声で褒めてよ。

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