blueberry (ページ2)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:7,133 hit

Still want me to love ページ2

｢浮気されたの何回目だよ｣

『わかんない、いっぱい、された』

男運がないのかなんなのか誰と付き合おうと浮気されて別れるのが常だった

それはもう、慣れてしまうほどに

｢なぁんで懲りずに付き合うかなお前｣

『なんでって、そんなの』

分かってるじゃん

｢空っぽだからって言ってんのもいいけどそのままだったらずっと空っぽじゃん｣

｢なんとかしろって｣

『うるさい
シャワー浴びてくる』

頭から熱いお湯を被ると酔いが少しずつ醒めてくる

樹も北斗も心配して言ってるのは分かってても、愛されてきた二人には分かんないよって言葉が出かかっちゃう

そんなことぶつけても二人は許してくれるだろうしなんなら愛してくれるだろうけど、そうじゃないじゃん

別れを告げるのはどうしようもなく寂しい

行かないでって

もっと愛してって

言いたくても言えずに

伸ばした手を嘲笑うように皆離れる

いなくなってしまってから縋ったって遅いのに

『馬鹿だよな、』

懲りずに繰り返す自分がどうしようもなく

運命の誰かさん

早く迎えに来てよ

それで私のこと食べちゃって頂戴な

『なーんてね』