勘違いされるガール【ky】 (ページ3)

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キヨside

俺はみんながザワザワ話している中ほおずえをついてボーッと時計を見ていた。
朝礼まで15分か、この時間サイコーの地獄だな…

…はあ、アイツらとクラス離れたのはマジで誤算だった。

しかも3人は同じクラスなのに俺だけ違うのっておかしくない？ハブられてる？

ヒラには「どんまーい」と煽られるし
こーすけには「うるせえ奴が1人減ったな」と悪口いわれるし、
フジには「これまでの俺へのパワハラの代償じゃん」とド正論をかまされた。
まあ、3人に最大威力で一発ずつデコピンをやってきたので許してもよかろう

それよりも、この現状ちょっとキツいか…。
コミュ障なおして、ぼっちの誰かに話しかけてみっかな…

と周りを見回すとちょうど隣の可愛めの女子が俺と同じように1人で、俺と同じように周りを見回していた。

女の子かーー！！
俺にとっては少しハードルが高い。
中学生時代、俺はフジに女子にモテてると聞いても(フジは女子と仲が良かった、羨ましい)なんだか普段の女子を見ると怖くて話しかけられなかったくらいチキンな男だった。

話しかけるかどうか迷っているとちょうどその女子とパチリと目が合ってしまった

「！！」

その子は俺の姿を見るなり、パッと視線を外した。
…金髪だから驚かせちゃったか？
第一印象最悪だなと自嘲しながらも、目が合ったのならしょうがないため、話しかけることにした。

「…隣の席っすね、よろしく」

「！！こちらこそ、、よろしく、お願いします。」
その子は少し驚いたあと、こう言いながらぺこりと頭を下げてくれた。
…ちょっと可愛い。

俺はなんだか話しかけたことに少し照れくさくなってしまって目線を斜め前に向けた。
だが、ここで諦める訳にも行かない。

「…名前、聞いてもいいすか…」
勇気をだしてまた話しかけてみると
「えっと、川代です。川代Aです
…そっちは」

と素っ気なく返事されてしまう

「清川で、キヨって呼ばれてる」

その返事に負けず、キヨって呼んでくれるように願いを込めて言ってみたが…願いは届かなかった

「じゃあ、改めてよろしくね、清川くん」

「…こちらこそ」
思わず悲しげに返事をしてしまう。
あだ名で呼んでくれねえのか〜……。

いつか呼んでくれるかな。