架蓮 ページ29
俺はある光景を見ていた。
幼いAと、死んだはずの俺の母親。
手をつないで、まるで親子のよう。暗闇で、俺は客のようにそれを見ていた。
A「名前は、なんて言うの？」
架蓮「私は、架蓮よ、カレン」
A「ふ〜ん・・、綺麗な名前！」
また、景色が変わる。辺りは明るくなった。昼間の公園だ。
架蓮はバイオリンを弾いている。それに合わせて、Aもバイオリンを奏でる。
この曲は、架蓮のオリジナルの曲、なんだか懐かしい曲調に、惑わされそうだ。
また景色が変わる。
暗い。。
Aは一人だ。蹲ってる。
今がチャンスだと悟った俺は、(主人公)の肩を優しく叩く。
雅樹「A、帰るぞ」
A「貴女は？だぁれ？」
泣きながら、訪ねてきた。彼女の前には人形のように動かなくなった犬。
愛犬だろう。
・・俺をしらない？
そうか、まだ、俺に気付いてない。きっとこの世界で彼女が年をとる程、俺は忘れられていく。
でも、記憶というのは、古いものの方がずっと頭に残っているものだ。
きっと大丈夫。
雅樹「雅樹だ。」
優しく笑いかける。子供の扱いには慣れてないから顔が強張る。といっても10歳くらいか。
Aはすんなり俺を受け入れてくれたようだ。
今度はAから話かけてくる
A「雅樹、よろしくね！あたしはね、Aっていうの！！」
雅樹「あぁ」
Aは手を握ってくる。握手をしたいようだ。不意にドキッとしてしまう。
A「手、冷たいね。温めなきゃ」
Aは自分の胸に俺の手を重ねる。驚いた。
彼女は、成長していた。切なそうに相変わらず儚げに見つめてくる。
A「雅樹は温かいよ。人の温かさがちゃんとある。」
雅樹「ありがとう」
A「雅樹、私知っているよ私に会ったことがあるんでしょう？」
雅樹「あぁ」
A「でもね、私帰るワケにはいかないの。助けなきゃいけない」
雅樹「誰を？」
A「架蓮よ。彼女が私を救ってくれたように、私も彼女を救わなきゃ。彼女は一人ぼっちにな
ると消えてしまうから。そうならないためにも私がそばにいなきゃ」
雅樹「いいかA、ここはお前のいるところじゃない」
A「貴女まで、私の居場所を奪うつもりなの」
雅樹「お前の居場所はここじゃない！」
A「いやよっ！それ以上言わないで！私はここにいるの」
Aは耳を両手で塞ぐ。彼女の叫び声が響き渡った。
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桜田ＭＯＥ子 - りん。さん» そうなんですか！！なんかすごい！！！ (2016年8月8日 21時) (
レス) id: de91db53b3 (このIDを非表示/違反報告)
りん。(プロフ) - 小さい人と名前いっしょー！！字ちがうけど笑 (2016年8月7日 21時) (レス) id: 29053e3eda (このIDを非表示/違反報告)
桜田ＭＯＥ子 - エンマ大王かまいたちLOVEさん» ありがとうございます！ (2016年8月7日 11時) (レス) id: de91db53b3 (このIDを非表示/違反報告)
エンマ大王かまいたちLOVE - 桜田ＭＯＥ子さん» はい！応援しています！ (2016年8月7日 0時) (レス) id: 65ffb71be6 (このIDを非表示/違反報告)
桜田ＭＯＥ子 - エンマ大王かまいたちLOVEさん» ありがとうございます！これからも面白いと思ってもらえるような作品をかけるように頑張ります！！ (2016年8月6日 22時) (レス) id: de91db53b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜田ＭＯＥ子 | 作成日時：2015年12月26日 19時
