「君は人の話を聞かないね」 ページ6
「なに？」
僕は朝から不愉快な思いばかりしている。雄英の制服を着ていたら電車の中でジロジロ見られるし、教室に着けば色々な視線を向けられる。
痺れを切らして問うてみれば誰も答えない。僕に向けていた目は逸らされ、それでも意識はまだ僕に向かっている。言いたい事があるなら言えばいいものを。
だから人間の群れは嫌いなんだ。
「……」
なんで僕は来たんだろう。ただでさえ僕自身が不安定だと言うのに、わざわざこんな所に身を投じるなんて。
「おい」
頭上から低い声が聞こえた。威圧的な声、僕が嫌いな声。僕は、今の不愉快を隠さないまま彼を見上げた。
「何だいウニ頭くん」
「ツラ貸せや」
「はっ、今時ヤンキーなんか流行んないって。そこら辺のチンピラでももっとまともな誘い方すると思うけどなぁ」
ウニ頭くんは何も言わずに僕を見下ろしてくる。威圧を感じるのは変わらないが、探るような意図も感じる。……勝手に色々推察されるのもやだな〜
「しょうがないね。HRが始まるまでには終わらせてくれよ？センセーに起こられるのは面倒なんでね」
無言のウニ頭くんの背中を追う。教室を出ると、彼は真っすぐ廊下を歩き、トイレに入った。始業前という事もあり誰も居ない。ウニ頭くんは洗面台に腰を預け腕を組み、僕を睨んだ。
「何の事情だ」
「は？」
「ここに来た事情だ。打算的なテメェが、ここのリスクを考えなかったはずがねぇ。テメェの目的は何だ」
「…君は人の話を聞かないね。憶測だけで物を言うと敵を作るよ」
「だからわざわざあそこから抜けてきたんだろうが。テメェこそ頭使えや」
どうやら彼は僕が思っていた以上に周りを見ているらしい。要らぬ心配を…という訳ではなく、不確かな情報を自分から撒きたくないだけなんだろうけど。
どちらにせよ彼の行動は不愉快だ。疑うのは構わないけど、その仮定を前提にして僕に話すのが気に食わない。
「君の憶測に付き合うほど僕は暇じゃないんだよ。事実僕は雄英に在学してる。君の言う事が本当なら、僕はここに居ないんじゃないかい？」
「センコーが何考えてるかなんて知るか。こっちはもうテメェのせいで迷惑被りたくねぇだけだ」
「証拠もない事で僕を責めないでくれるかな」
「テメェに聞くのが一番手っ取り早いから聞いてんだ。さっさと答えやがれ」
「僕は、」
その時、チャイムが鳴った。
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すみた先生(プロフ) - 名無しさん» 温かいコメントありがとうございます！！一応やる気はまだまだあるので頑張ります！！キャラ付け上手くいったみたいで良かった……(独り言) (2022年12月21日 22時) (
レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - コメント失礼します！話消えちゃったのめちゃくちゃ大変だと思いますが、更新楽しみにしてます！夢主くんの性格？口調？がとんでもなく好きで、これからどうなるか気になります…無理はしないでくださいね！長文失礼しました！ (2022年12月21日 22時) (レス) id: 7cbba75bf7 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - Yuuさん» コメントありがとうございます！！ (2022年12月18日 9時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
Yuu(プロフ) - totemosuki、、、、、、、 (2022年12月18日 3時) (レス) id: fb830e3447 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみた先生 | 作成日時：2022年9月23日 19時
