「俺にとっちゃクソみたいな悪夢だったよ」 ページ31
〈ただいまー！〉
〈おかえりなさい。お外は楽しかった？〉
〈うん！今日はね、みんなでかくれんぼしたんだ。ユキが鬼で〉
〈ユキはいつも鬼ね……たまには隠れる側をやってもいいんじゃないかしら？色々な事を経験するのも大切よ〉
〈でもユキは隠れるの上手だから、みんな見つけられないもん〉
〈……──、いい？みんなも。ここに居る全員、選ばれた子なの。世の中に無造作に散る人間なんかよりずっと優れてるわ。私のかわいい子供たち。でも、その中に差があってはならないのよ。あなたたちら全員、平等なの。分かるわね？〉
〈……はい。鬼も隠れるのも、同じくらいやればいい？〉
〈そうよ、分かるじゃない！賢いわね、流石だわ〉
〈ごめんねユキ、いっつも鬼やらせて……〉
〈明日は私が鬼やるよ！〉
〈許してくれる……？〉
〈……ユキ？〉
〈ユキ？〉
───────ユキ、……ユキ、───ユキ、起きろユキ──────
「……っ、！」
「起きたか。体調はどうだ、何か異常はあるか？」
「ショー、タ……？」
ゴーグルを外したショータと目が合う。
「なんで……悪夢を見せたはずなのに……なんであんな…………」
……夢の中で感じた妙な視線はこいつか。
「だ、だましたな…！？あんな幸せそうな夢が悪夢なんて……おかしいだろ！」
「騙した……？おかしい……？」
揺れる視界を定めて立ち上がる。ショータが押さえ付ける体が、ビクリと強ばったのが分かった。
「俺にとっちゃクソみたいな悪夢だったよ」
「("俺"……？)」
気分が悪い…………、殺すか。
個性を使おうとする。しかしその瞬間腕を掴まれた。標的から視線を外すと、赤い瞳が見えた。シガラキより、ウニ頭より、……なんて言うんだろう……
「落ち着け」
「……今すごくムカついてんだ。離せ」
この目で見られると、物凄く居心地が悪い。濁ってる訳でも、特別輝いている訳でもない赤に、酷く焦燥感を覚えた。鋭い目つきのせいではない、俺を見るこいつの気持ちに、俺が拒絶したい何かがある気がする。
そのまま片腕でひょいっと担がれ、捕縛布で縛られたヴィランと一緒に外に出た。抵抗しようにも、腕っ節じゃ敵わないし、個性は消されてるから早々に諦めた。警察にヴィランを引き渡した後で、ショータは振り向いて俺に言う。
「帰るぞ」
あぁ、なんだこれ。
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すみた先生(プロフ) - 名無しさん» 温かいコメントありがとうございます！！一応やる気はまだまだあるので頑張ります！！キャラ付け上手くいったみたいで良かった……(独り言) (2022年12月21日 22時) (
レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - コメント失礼します！話消えちゃったのめちゃくちゃ大変だと思いますが、更新楽しみにしてます！夢主くんの性格？口調？がとんでもなく好きで、これからどうなるか気になります…無理はしないでくださいね！長文失礼しました！ (2022年12月21日 22時) (レス) id: 7cbba75bf7 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - Yuuさん» コメントありがとうございます！！ (2022年12月18日 9時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
Yuu(プロフ) - totemosuki、、、、、、、 (2022年12月18日 3時) (レス) id: fb830e3447 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみた先生 | 作成日時：2022年9月23日 19時
