「別に、嫌いじゃないさ」 ページ28
職場体験が始まって7日目。やっと来た最終日だ。初日から多忙だった訳よ、なんせショータが飛び回るもんだからさ〜
「ヒーロー名は決まったのか」
これも初日から言われていた事。ショータとしては僕を呼ぶのには"ユキ"で十分だろうが、まぁ彼にも建前ってもんがある。教員として、ってところかな。
「どうせならないんだからさ、ショータが適当に決めてよ」
「大事な名前だ、自分で決めろ」
「じゃあ"ユキ"でいいよ」
どうせたくさんあるうちの一つに過ぎない名前だ。僕の名前第2号、使い勝手がいい名前。ショータにもそう呼ばれてきたんだし、新しく呼び方を変える必要はない。
「……分かった」
その時、もうだいぶ聞き慣れた無線の音が聞こえた。
《十字街で異形型ヴィラン出現！近隣のヒーローは応援を頼む！！》
「…聞いたな。行くぞ」
「異形型か〜ショータ苦戦すんでないの？」
建物から建物へ、ピョンピョン跳ねながら移動していく。現場の十字街が近くなると、夕方の商店街を照らし上げる炎が見えた。
「火事かよ」
「お前は火を消せ。ヴィランは俺がやる」
「火を消せって君ねぇ…」
「これ付けろ」
投げ渡されたのは……インカム？
「何かあれば呼べ」
ゴーグルをして飛び降りたショータ。……まったく、言いたいだけ言って、僕の意見は無視かい。指示なんか聞きたくないっつーの。
「はぁ〜あ……」
この職場体験、僕にとって有意義なんだろうか。ショータは僕にヒーローを目指して欲しいようだけど、僕はどうでもいい。ヒーローが憎い訳じゃないけど、なろうとは思わないんだ。
〈"ヒーローは嫌い"なんだろう？〉
「……別に、嫌いじゃないさ」
面白ければ誰だって好きだ。僕を楽しませてくれそうなものは何でも好きだ。ショータは僕を飽きさせない。セロくんは賢い。敵連合も僕に何か見せてくれそうだ。
「……楽しいか、楽しくないか」
ただそれだけ。
無条件に人を助けるなんて、何一つ楽しくも面白くもない。
炎の赤が揺らめく視界の端に、ふとあるものが見えた。
「…あ〜……なるほどねぇ？」
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すみた先生(プロフ) - 名無しさん» 温かいコメントありがとうございます！！一応やる気はまだまだあるので頑張ります！！キャラ付け上手くいったみたいで良かった……(独り言) (2022年12月21日 22時) (
レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - コメント失礼します！話消えちゃったのめちゃくちゃ大変だと思いますが、更新楽しみにしてます！夢主くんの性格？口調？がとんでもなく好きで、これからどうなるか気になります…無理はしないでくださいね！長文失礼しました！ (2022年12月21日 22時) (レス) id: 7cbba75bf7 (このIDを非表示/違反報告)
すみた先生(プロフ) - Yuuさん» コメントありがとうございます！！ (2022年12月18日 9時) (レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
Yuu(プロフ) - totemosuki、、、、、、、 (2022年12月18日 3時) (レス) id: fb830e3447 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみた先生 | 作成日時：2022年9月23日 19時
