虎の虎元くん！ (ページ15)

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とらとナンパページ15

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【集まれる人だけ集まろう忘年会】も宴もたけなわ。主催である青柳さんが会計を持ってくれて、部屋に残された俺たちは酔っ払い数名を担ぎながら外へ出る。

「トラー、帰るで」

『んー、抱っこ』

「はいはい、立って。自分で歩け」

トラを外に出し、店の前にあるベンチに座らせて、中に置いてきた荷物を取りに戻る。

全員外に出て、青柳さんが締めの挨拶をしようとすると、1人足りない。

「あれ、トラは？」

「そこのベンチに座って……ない！」

消えた、消えた、と大騒ぎ。キョロキョロと辺りを見渡してもそれっぽい人はいない。親子連れとかカップルとかしか、

「あれ、って」

坂本さんがさす先にはさっき見たカップル。
確かに背丈や髪型などトラに似てるけど、女性に腕組まれてるし、違うんじゃないかと思う。

「なんぱ？」

「歩き方フラフラやし、絶対トラやろ」

何名かが2人に向かって走り出す。それについて俺も走って彼らに追いつく。

近づくに連れ、分かってきた、トラだ。
どうやら本当にナンパらしく、「どこのホテル行く〜？」なんて会話をしている。撮られたらどうすんねん！

「トラ！どこ行ってんねん」

『ん？あ、こーじさんだー』

女性に腕組まれたまま振り向き、にーっと満面の笑みを見せる。そのまま首根っこ掴んで連れて帰ろうとすると、グイッと女性に引っ張られるトラ。

「ちょっと！私の彼氏なんだから触らないでよ！」

「え？」

『彼氏？彼氏、なの？』

俺らもトラも困惑中。女性は機嫌悪そうにトラの腕を引っ張って立ち去ろうとする。そんなの許す訳もなく、もう片方の腕を掴んで引っ張り合いになる。

「もう、離してよ！」

「こっちのセリフやろ！」

『あー、いたい、やめて、っ』

「はい、終わり」

『っ、あおやぎさん！わっ、』

「ぎゅー、ね。好きでしょ」

いつの間にか来ていた青柳さんが間に入って女性の手を払う。

「すみません、うちの子が迷惑かけて。それでは」

女性は置いてけぼり。あっという間に立ち去ろうとする青柳さんについて行き、店の前まで戻ってきて改めて解散の挨拶を済ます。

「トラは俺が送っていくわ」

『ん！ありがとございまーす！ふふ』

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@aoyagi.koyo
忘年会してきました！メンバーは適当に集まれる人たちです。今年もよろしくお願いします

【集合写真】

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