【ONE PIECE】海賊王と時の女神はただ今世界を流浪中【ドレスローザ】

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フードの下で案の定やっべ、という表情になったお兄ちゃんが横目でこちらをうかがってくる。いや知らんがな。私何も言ってないし。


……はあ、それにしてもいつになったらこの失言病が直るのか。


迂闊なのは前からだけど、ネオ海軍事件の時にルフィに間違われ、痛い目にあったのを忘れてしまったらしい。



「革命軍にしたって、闇の仲買人ジョーカーの手口を掴むのには手こずった。それをルーシーはどうして……」


「ええと、まァ……」



私が手助けをしないとわかったのか、お兄ちゃんは雑に「ミンゴがそういう貿易してるのは知ってたからな！」と返す。



「交易のためのでっけー港がねェなら、地下でやってんじゃねェかなって思っただけだ。だから、確証はねェ！」


「そうだったのか……」



おっ、なかなかやるじゃん。


一応は納得して席に戻ったサボを見て、お兄ちゃんはあからさまにホッとした様子だ。


これに懲りて、これからは余計なこと言うのやめればいいけど。


私は肩を竦め、それから何気なく時計を見て……それから目を剥いた。



「ちょ、ちょっと！！ 話してるうちにとっくにエントリー期限時間過ぎてるわよ！」



思った以上に話が弾んだのが仇になったのか、時間が思った以上に経過していた。


困ったことにエントリーはもう終わっている。ましてやメラメラの実のことなんてもうとっくに賞品になったと知れ渡っているだろう。


サボとコアラが顔を見合わせて青ざめる。



「え！！ じゃ、じゃあ、もうコロシアムには……」


「……ドフラミンゴの最高幹部が悪魔の実を守っているらしいから、そう簡単には食われないと思うけど」


「ダイヤの最高幹部、ディアマンテは既に能力者だもんね。


……でも、ドレスローザに黒ひげの能力者狩りに関わる人間が来てるって噂もあるし、もしそれが本当なら……大変だよサボ君！」



エースのメラメラの実を誰かに渡すわけにはいかないだろう。


エースは生きているが海賊は休業中。実を食べるとしたらサボ以外にいない。


いったいどうしたら……と思ってると。



「ああ、それについては大丈夫だ！」


「「「は？」」」


「ここに来てるルフィがエントリーしてるからな！ 決勝あたりで入れ替わって、サボがメラメラを食えばいいんじゃねェか？」



……それを早く言えぇぇぇぇ！！！

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