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「な……！？」
その瞬間、戦場にいる全員が目を見開いた。
次の瞬間、白ひげ海賊団以外の海賊は興奮に沸き立ち、海軍側はマグマの塊に逃げ惑う。
……覚醒した、シュンシュンの実の能力。
自分を中心として広げた円状の領域内のものなら、恐らく殆どのものの座標を移動させられる力。
破壊もできず、戦いも出来ない。だがこと戦場では……巨大戦力や兵器を悉く無効化するような、最強無比の力だ。
「あかり……危ねェから前に出るなと言ったろ」
「すみません、オヤジさん。出過ぎた真似でしたね」
灰色のブレザーの少女が、少しだけ困ったように微笑んだ。
それはあまりに戦場には不釣り合いな可憐な笑顔で、戦場の海兵たちは逆に戦慄している。
「あかりさん……堂々としてらっしゃいますね」
「……昔から、こうと決めたらテコでも動かないからな、あかりは。大丈夫、あいつのことは白ひげが守ってくれるだろ」
おれを出し抜き、死ぬほどの思いで能力の覚醒を成し遂げた、自慢の妹だからな。
危ないところにはいてほしくない。だがそんなこと、あいつの耳には届かない。
＿＿＿＿リトルオーズJrによって湾内の突破口が開かれると、一気に海賊たちが攻め込んできた。
降りかかる火の粉はそうない。あくまでも女帝への支援がおれたちの役目なので、
彼女に攻撃する手がなければ、目立たずにじっとしていればいいのだ。
「社長、あれを」
「おっと」
……っと、ぼんやりしているのはまずいか。集中が切れているその間に、攻め入ってくる奴もいる。
陛下に向けられた砲撃を、武装色の覇気を纏った蹴りによって叩き落とそうと地を蹴ると。
「避けよ、義兄上殿……“
「っっうおっ！？」
間一髪、飛んできたピンク色の矢を飛び退いて避ける。空中で姿勢を整えて着地し、肩で息をつく。
背後で石となっている敵達を見て、慄然とした。怖すぎるぞメロメロの実。
「陛下、海軍に手を出すのはいかがなものかと」
「頭が堅いのじゃ義兄殿は。わらわは白ひげと戦うことは承諾したが、彼らの味方になるとは言うておらぬ」
「……そうですね」
黙ってろって言われた。……まあそれでもいいんだけどな。
何故なら、
「それで約束は守ったことにしてほしい。
わらわの美しさに免じて」
……真実、彼女のやる事の殆どは許されるからだ。
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ユリ(プロフ) - 一気読みさせて頂きました！涙腺がやばかったです。凄く素敵な話で、もう大好きになりました！良ければですが、本当に下らない事で兄弟達でバチバチの大喧嘩して欲しいです...とにかく、面白かったです。ありがとうございました！ (2021年8月18日 0時) (
レス) id: 6e38223124 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - あひるさん» たいへん素敵なご感想ありがとうございます！6まで一気にですと！？それはまた大変だったでしょうに……嬉しいです！このご時世ですので、あひるさんもご自愛くださいませ！ (2020年4月23日 9時) (レス) id: 6034bec340 (このIDを非表示/違反報告)
あひる - 男主人公お兄ちゃんの家族からの扱い面白くて、クスッとしちゃいました。さにーさん、お身体には十分にお気を付けてくださいね(^^)ありがとうございました^ ^ (2020年4月22日 23時) (レス) id: e30357fbe7 (このIDを非表示/違反報告)
あひる - たまたま検索して辿り着いた夢小説。読んだその日に全て一気読み読破しちゃいました☆とても、素敵な内容で、主人公の葛藤やら、その周りの登場人物の心情。とても分かりやすく、読みやすい内容でズズイッとのめり込みました^ ^主人公お兄ちゃん最高！ (2020年4月22日 23時) (レス) id: e30357fbe7 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - 鏡花さん» 最後はハッピーにしたかったのです…！ありがとうございます！ (2020年3月6日 7時) (レス) id: 6034bec340 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さにー☆彡
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2018年5月27日 11時
