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「エース」
「兄貴！ ……あ」
戦場から少し離れた場所で待機していた軍艦。
その甲板に降り立つと、おれの姿を認めたエースが声を上げる。その腕の中では、静かにあかりが眠っているようだった。
「……いいよ兄貴で。確かにお前はもう、おれの“弟”じゃないかもしれないが……それくらいは許されるよ。
別に“血が繋がってなくても”兄弟になれるんだから」
「……ああ、そうだな」
おれは、ポートガス・D・エースはもう“死んで”しまったけれど。
……“兄弟”であっても、そう思っても、別にいいよな、と彼は小さく言葉を零した。
＿＿＿＿赤髪のシャンクスが介入してきたことにより、集結を迎えた戦争。
ルフィはどうやら気を失ったまま女帝陛下と逃げたようだが、行き先は恐らく女ヶ島だろう。
盗聴妨害念波が常に飛ばされているシェリルの電伝虫には、無事海上に出たとハンコック陛下からの連絡が入っているそうだ。
「どうやらトラファルガー・ローがルフィ君を保護しているようです。重体らしいですが……」
「ルフィなら大丈夫だ。あんな悪運値カンストしてるような奴が、簡単に死ぬわけないだろ」
「……ええ、私もそう思います」
次いで甲板に現れたおれの優秀な副官を見て、エースが「シェリル」と目を見はった。
「……お前も来てくれてたのか」
「もちろん。あなたは社長の大切な弟君ですし、……私とも顔見知りではありませんか」
「そうか、……その、悪かったな。バナロ島の時も、分かってて黙ってくれてたんだろう？ お前に兄貴を騙すような真似をさせちまった」
「こちらこそ。私もあの時の自分の決断を、申し訳なく思っております。あれはあなたが危険な目に遭う事をわかっていたものですので」
「……そうか、お互い様だな」
そう云って苦笑し、エースは自らが守るように抱き締めているあかりを見下ろした。
「……けど、これからどうするかな。海賊やるにしても、いろいろまずいこともあるだろうし……それにあかりが心配だ」
「お前には悪いが、白ひげ海賊団に預けることは出来ない。危険すぎる。
……おれのところで大々的に預かることも出来ない。あかりは多分、これから億クラスの賞金首になる」
「だろうな、じゃあ……」
どうする、と言いかけたのだろう。
顔を上げたエースに、おれはニヤッと笑いかけた。
「……大々的に預かるのは無理だが、1つ方法があるぞ。
それはな＿＿＿＿」
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ユリ(プロフ) - 一気読みさせて頂きました！涙腺がやばかったです。凄く素敵な話で、もう大好きになりました！良ければですが、本当に下らない事で兄弟達でバチバチの大喧嘩して欲しいです...とにかく、面白かったです。ありがとうございました！ (2021年8月18日 0時) (
レス) id: 6e38223124 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - あひるさん» たいへん素敵なご感想ありがとうございます！6まで一気にですと！？それはまた大変だったでしょうに……嬉しいです！このご時世ですので、あひるさんもご自愛くださいませ！ (2020年4月23日 9時) (レス) id: 6034bec340 (このIDを非表示/違反報告)
あひる - 男主人公お兄ちゃんの家族からの扱い面白くて、クスッとしちゃいました。さにーさん、お身体には十分にお気を付けてくださいね(^^)ありがとうございました^ ^ (2020年4月22日 23時) (レス) id: e30357fbe7 (このIDを非表示/違反報告)
あひる - たまたま検索して辿り着いた夢小説。読んだその日に全て一気読み読破しちゃいました☆とても、素敵な内容で、主人公の葛藤やら、その周りの登場人物の心情。とても分かりやすく、読みやすい内容でズズイッとのめり込みました^ ^主人公お兄ちゃん最高！ (2020年4月22日 23時) (レス) id: e30357fbe7 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - 鏡花さん» 最後はハッピーにしたかったのです…！ありがとうございます！ (2020年3月6日 7時) (レス) id: 6034bec340 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さにー☆彡
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2018年5月27日 11時
