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「じいさん……！」
ルフィの前に立ちはだかったガープ中将。思わずまた、幼少時と同じように彼を呼んでしまう。
二人が殺し合うなんて。そんなの。今、ここで？ みるみるうちに顔から血の気が引いていく。
「シェリル……おれは、」
「大丈夫です。……ガープ中将も、人の親。鬼にはなれないでしょう」
顔を上げたシェリルの
そしてそれが激突するかと思われたその時……ガープ中将が瞼を閉じたのが見えた。
あ、と息を呑む暇もなく……殴りつけられた彼は、作られた道の向こうへと飛んでいく。
「っ、じいさん……すみません」
謝罪は筋違いだ。そんなのわかってる。それでも……覚えず口にしてしまった。
散々世話になったのに。……あなたの願いに添えない孫達で、すみません。
それでも、おれたちは。
「社長！」
「ああ！」
処刑台の上、巨大化したセンゴク元帥が、2つ目の壁としてか台に到着したルフィと、それからエースに拳を振り上げる。
……それは、躊躇も同情も存在しない、“強い”拳だ。
ルフィが空気を吸い込んでそれを防ごうとするが、そのまま受けたら間違いなく内臓が破裂する。
「全力全開だ」
＿＿＿＿＿覇王色の覇気。
辺り一帯を舐めるように拡がる、王者の威圧。
おれの覇気は、かつて荒れる海を制した男のそれを受け継いだものだ。例え元帥といえど、老体の動きを鈍らせることくらいできる！
「処刑台が！ それに砲撃が来ます……エース君とルフィ君が危ない、」
「心配するでないシェリル。ルフィには既に兄の鍵を渡しておるゆえ」
「では、」
女帝の言葉を受け、シェリルが半ば呆然と爆音が轟く処刑台を見上げる。
そして次いで、爆炎の中立ち上ったのは、大きな火柱。……これは。
「エース！」
ルフィの首根っこを掴み、炎の中から姿を現したのは、間違いなくおれの弟だった。
反射的にシェリルを振り向くと、常に冷静なポーカーフェイスを貫いているシェリルも、幾分かホッとしたように頬を緩ませていた。
「ですがここからです、社長。ここからが……」
「ああ、わかってる、」
言葉を、止めて。
ふと視線を投げた方向にある光景を目にし、おれは硬直する。
……ジンベエの側で、口元を押さえて蹲る少女。その下には、鮮烈な緋色。
「嘘、だろ」
あかり？
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ユリ(プロフ) - 一気読みさせて頂きました！涙腺がやばかったです。凄く素敵な話で、もう大好きになりました！良ければですが、本当に下らない事で兄弟達でバチバチの大喧嘩して欲しいです...とにかく、面白かったです。ありがとうございました！ (2021年8月18日 0時) (
レス) id: 6e38223124 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - あひるさん» たいへん素敵なご感想ありがとうございます！6まで一気にですと！？それはまた大変だったでしょうに……嬉しいです！このご時世ですので、あひるさんもご自愛くださいませ！ (2020年4月23日 9時) (レス) id: 6034bec340 (このIDを非表示/違反報告)
あひる - 男主人公お兄ちゃんの家族からの扱い面白くて、クスッとしちゃいました。さにーさん、お身体には十分にお気を付けてくださいね(^^)ありがとうございました^ ^ (2020年4月22日 23時) (レス) id: e30357fbe7 (このIDを非表示/違反報告)
あひる - たまたま検索して辿り着いた夢小説。読んだその日に全て一気読み読破しちゃいました☆とても、素敵な内容で、主人公の葛藤やら、その周りの登場人物の心情。とても分かりやすく、読みやすい内容でズズイッとのめり込みました^ ^主人公お兄ちゃん最高！ (2020年4月22日 23時) (レス) id: e30357fbe7 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - 鏡花さん» 最後はハッピーにしたかったのです…！ありがとうございます！ (2020年3月6日 7時) (レス) id: 6034bec340 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さにー☆彡
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2018年5月27日 11時
