一、二度目のプロポーズ ページ2
「…………はい？」
＿＿＿＿チャルリラッリラーン♪
アホみたいな音が弾けたと思うと、わたしの目の前のテレビ画面の中で、『You lose……』という青い文字が点滅した。
隣では、やった！！ と子供みたいな声をあげて、コントローラを掲げて喜ぶ幼なじみ……太宰治(20歳)の姿。
わたしは唖然として、間抜けに口を解放させたまま硬直する。
＿＿＿＿え、今、何が起きた？？
「これで明日のゴミ出し係はAだね！」
「いやいやいやいや待て待て待て待て」
おっっっかしいでしょ！？？
今のは卑怯でしょ！！？
だってそんなの……はぁ！！？
「……何の心算なの？」
「ん？ 今のプロポーズかい？」
おつまみにとコンビニで買ってきたらしい蟹缶のそばにコントローラをことりと置くと、治はふわりと微笑んだ。
机には、その蟹缶と、わたし用のおつまみのさきいか。そして、ちょっとお高めの葡萄酒。それから治もわたしも好きな発泡酒。
目の前には、この部屋の中の惨状を考慮した上で、明日のゴミ出し係を決定する勝負をした、車のレースのテレビゲームの残滓。
自分の住んでいる集合住宅の部屋の状態を見回し、正確に把握したわたしは、それ以上何も云うことも出来ずに、ただただ頷く。
「勿論、本気なのだけど」
「……治。云いたいことが4つある」
どうぞどうぞ、とリアクション芸人のような仕草で発言権を譲ってくる治。うぜえ。
「一つ目。まず、女性にプロポーズをするならもっとマシな場所があった筈」
「ほうほう」
「二つ目。わたしの注意を逸らせて、勝ちをぶんどるなんて卑怯だと思う」
「ほうほうほう」
「ちゃんと聞いてんのかお前。
……三つ目。これはわたしが横浜に帰ってきたことへのお祝いであって、やっぱりわたしがごみ捨てっておかしいと思う」
「ほうほうほうほうほう」
「真面目に聞けっつーの！！」
ゲームのコントローラで殴った。
治は吹っ飛んで、ソファに突っ込んだ。
「最後！！
わたしは一回、治のプロポーズを断ってるよね！！
しかも！！ 治に！！ わたしへの恋愛感情とか、皆無だよね！！？」
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さにー☆彡(プロフ) - やっさんさん» やばいです← 私の文スト作品は大体やばいです← 続編もよろしくお願いします← (2019年2月27日 22時) (
レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
やっさん - 最初から、一気に読みました。最初は、爆笑ラブラブ？展開のはずが、なんかとってもヤバそうな話に滝汗。引き続き、続編を読んでみます汗。 (2019年2月27日 22時) (携帯から) (レス) id: 6ef490f023 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - 彼方さん» テストが終わったのでもうすぐ作ります笑 (2018年9月6日 18時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
彼方 - とっても面白いです。続篇まだですか？ (2018年9月6日 18時) (レス) id: 383b340c0d (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - はちさん» ありがとうございます！！ もうすぐ続篇も書きますので、よろしくお願いします！ (2018年8月27日 21時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さにー☆彡
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2018年5月5日 19時
