【REBORN!×名探偵コナン】パンドラの匣【下】

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「これが……匣(ボックス)兵器…！」


「大人しくして下さいませ！ ……私の嵐の波動は大して強くありません！ 早く逃げなくては……、


っ、失礼致します！」


「っ、わあ！？」



ひょい、とコナンを持ち上げると、腕に抱えて走り出し、


……その瞬間。


シールドのように展開して2人を守っていたはずの、SISTEMA C.A.I改が、跡形もなく消えた。


Aによる嵐の炎の供給が止まり、盾が匣に収納されたのだ。



「雲雀Aさん、あなたはいったい何者なんです……！？」


「公安の……安室様ですね！ あなたまで守る余裕はございません！ 早くお逃げください！」



ズダダダ！！


連射された銃弾が再び彼女の足元に突き刺さり、それを跳躍することで避けると、Aはコナンを腕に抱えたまま、車の影に隠れる。



「何を言って……！ 君にコナン君を預けられるわけがない！ 君のどんな言動を信用しろと……！？」


「私が信用出来ないというのなら、『江戸川様』をこの状況から守りきってみなさい！


それができないのなら早くお行きください、『バーボン様』！ あなたはここで彼らに顔を見られてもいいと言うのですか！？」


「く……！」



早口で告げて、歯を食いしばった安室から早々に目を逸らし、Aは抱え上げたままのコナンを見る。


……そして、彼以外に聞こえないような静かな声で問うた。



「私は、あなたに協力するためにここにいるのです。


……工藤様」


「な？」


「マフィア(わたしたち)の鼻をあかし、黒の組織を壊滅させたいのでしょう？


ならば……私とともに、“パンドラ”を取り戻してください」



何故、それを。


驚愕と畏怖で目を瞠ったまま硬直したコナンに、Aは厳しい声で告げる。


ボンゴレならば、当然だ、と。



「そうすればあなたは、黒の組織を弱体化させ、ボンゴレに貸しを作ることに成功します。


それに、上手くすれば……APTX4869の情報を渡すことができるかもしれないのです……宮野様、いえ、灰原哀様に」


「……オイ…それは脅迫じゃねぇのか？」



思わず口調が変わってしまう。


ボンゴレはコナンが工藤新一だということ以外にも、灰原が宮野志保だということも掴んでいるということは、


彼らは灰原を傷つけることができるということを意味する。

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