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「安室さん、雲雀Aたちはいったいどこに行く気なんだろう」
「駐車場に停めてある車を使って速やかに
彼女なら、ボンゴレの幹部という権限を駆使して、警察をうまく撒くことができるから、
けっこう大胆な手を使うことしたらしいな……」
『右腕』とされる獄寺隼人、そして『懐刀』とされる山本武と並び、
“天才”の名を欲しいままにしている弱冠20歳の女性。
かつて公安の名で調べた彼女は、わずか13歳でアメリカのマサチューセッツ州の某大学に
そんな彼女が、本気で世界最大のマフィアから逃げようとすれば、いったいどうなるのか。
(冗談じゃない。兵器云々の前に、ボンゴレが暴走したら、世界は終わりだぞ…!)
いったい彼女の狙いは何なのか。そこまで考えが及ぶはずもなく、安室とコナンは揃って唇を噛み締める。
ただ、彼女の逃亡だけは阻止しなくてはならない。
先ほど、二人の備考に気付いたうえでそのことを隠した彼女の真意がどこにあるのかを、探るよりも先にだ。
「コナン君、これ以上の深追いは危険だ」
「で、でも、」
「今、ちょうど俺たちは彼らの真上にいる。そっと、彼らの少し下の階段に発信器を落とすんだ。
そうすれば居場所を把握できる」
小声で言い、安室はジンたちが降りていく階段の先を指で指し示した。
コナンたちよりも二巻きほど下の階段にいる彼らの足元めがけて発信器を落とせば、
上手くいけばそれを踏むことで発信器を取り付けられるかもしれない。
「わかった。やってみるよ」
「頼むよ、コナン君」
現在は無風。発信器はそれなりに重みもあるので流されることはない。
かといって覆い包む物質は金属でもないので、落ちるときも音はしない。
……そして。
迷彩用にと黒く塗装された発信器が落下するのと、それを通りがかった雲雀Aが踏むのは同時だった。
二人は息を吞み、彼女がそのまま階段を下っていくのを黙って見つめる。
「……やった?」
「ああ……! 成功だ、コナン君」
まだ、心臓が早鐘を打っている。
……しかしその緊張は間違いではないのだ。まだ、戦いは始まってすらいないのだから。
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さにー☆彡(プロフ) - ぬこぬこさん» ありがとうございます……!これ書いた時ほんとコナンにわかでして……! ランボさんともどもすみません(・ω・`) (2019年4月1日 20時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
ぬこぬこ(プロフ) - 面白かった……( ゚д゚)でも赤井さんがいなくてちょっと寂しかったのと、ランボさん見たかった(´・ω・`) (2019年4月1日 19時) (レス) id: a359276646 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - やっさんさん» ありがとうございます! ボンゴレの在り方に関しては原作後の話なので想像になりますが、とにかく、ありがとうございます! (2019年3月7日 21時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
やっさん - さにー☆彡さん» 話に引き込まれるように読みました!ボンゴレについては、原作は読んでいませんが、マフィアと言うより、規律の厳しい正規軍!?という感じですね。それにしても、ボンゴレ桁外れの力です滝汗。確かに、黒の組織等、赤子同然かも・・・。 (2019年3月7日 20時) (携帯から) (レス) id: 6ef490f023 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - 芳香さん» そう言っていただけると嬉しいです! 光栄です。・゚・(ノД`)・゚・。 ありがとうございます!! (2018年2月3日 11時) (レス) id: ec1d0032bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さにー☆彡 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時:2017年11月11日 20時