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突然話を振られて目を瞬かせたAは、『よくわからないけど』と笑った。
『わたし、さっきのことだったらわかるよ。えっと、“電子の氷城”の話』
「ああ、そういえばその話だったね。中也が話を逸らすから……」
「あァ？ 手前のせいだろうが」
巫山戯ンな、と憤慨する中也を置いて、太宰がAの瞳を覗き込む。
改めて、如何して知っているんだいと問われると、彼女は端的にこう答えた。
『わたしは“電子の氷城”をモデルにして、あのプログラムを作ったから』
「……成程」
＿＿＿＿一世紀ほど前に『万能の天才』として存在し、僅か三十代半ばで死を選んだイタリア人女性。
彼女の人格と頭脳がコピーされたプログラムを参考にして“鉄壁”を組んだのなら、
それが風紀財団や太宰の手を手こずらせたのは当然といえるかもしれない。
「……でも素晴らしいな。彼女はちゃんと35歳で死ねたのかぁ……ううーん、私から考えるとあと18年もあるじゃあないか。
もう少し早く死ねないものかなあ」
「おい太宰、Aの前だぞ」
酒を呑む手を止めて、中也が咎めると、太宰は少しだけ驚いたように目を丸くした。
それから静かに目を細めると存外素直に「そうだね」と頷いた。
「ごめんね、Aちゃん。気にしないでくれ給え」
Aは幾度か瞬きをしたあと、僅かに微笑んで『大丈夫だよ』と頷く。
彼女の微笑はまるで、彼の奥底にある深淵を覗き込んで、理解しているかのようだった。
＿＿＿＿夕食を食べ終えて眠そうになったAを森とエリスのところへ送り届けると、太宰はその足で資料室へと向かった。
中也は渋々ながらそのあとに続く。
書類が散らばる部屋の中、紙をかき分けている太宰の背に、うんざりしながら中也が問うた。
「いきなりなんなんだ手前は。如何して資料室になんか来たんだよ」
「少しだけなら深入りしてもいいかと思ってね」
「あァ？」
あった、と呟いた太宰が、一枚の書類を掲げる。
眉を寄せると、「『万能の天才』には、所属している組織があった」と更に言う。
「そして彼女の頭脳がコピーされたプログラムを所有しているのは、ある巨大組織。
それを知っていたということは、Aちゃんはそこと関わりがあった可能性が高い」
その組織の名は、と太宰が書類を中也に見せる。
「……
世界最強とされるイタリアンマフィアだよ」
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さにー☆彡(プロフ) - きなっちょさん» ありがとうございます！リボーンと文ストのクロスもっと増えてほしい…楽しんで頂けたなら幸いです！！ (2019年7月11日 19時) (
レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
きなっちょ(プロフ) - ものすごく面白かったです！文ストとREBORN!!のクロスオーバーってあんまりないからこれ見て感激した(^^) とにかく設定が凄い…( ；∀；) (2019年7月10日 13時) (レス) id: 9d0e711e2b (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - やっさんさん» わざわざありがとうございます笑 実は元々リボーンの子でしたので、かなりややこしいです。年に触れると怖いです笑 (2019年3月3日 10時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
やっさん - 全て、読みました。夢主の実態は、ややこしいですね。文ストだけに、ヤバい話ですが、陽気なヤバさで面白いです。それに、しても、夢主さん、かわいい姿をして、怒らせると、滅茶苦茶怖い！！滝汗。 (2019年3月3日 9時) (携帯から) (レス) id: 6ef490f023 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - futureblue�鏡い気�» ありがとうございます！！ どちらも面白いですよね！ 続編書いたらぜひ、よろしくお願いします！！ (2018年4月27日 19時) (レス) id: ec1d0032bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さにー☆彡
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2018年4月2日 11時
