【ONE PIECE】元日本人は、エースの兄貴になったらしい�◆效房隋�

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「…出ませんね」



サボの死体が見つからないことについて、やっと裏付けもとれて、


考察の結果を報告しようとしたのに、肝心のAが出ないことに、シェリルは焦りを感じていた。


時間は午後7時。



「夕食時に電伝虫をかけたのが悪かったのでしょうか…。


確かにAさんはご兄弟と山賊の方々の夕食を作ってらっしゃるはずで」


「…どうします、副所長」


「それともコールに出れず、あとから折り返せばいいや…と思い、そのまま忘れたのでしょうか…。


…あの人ならやりかねませんね……」



困惑の表情で呟くシェリルを、部下の探偵が眉を寄せて見つめる。


この12歳の金髪の天才美少女が、それから13歳の探偵事務所所長が、


子供に見えないのはいつものことではあるが、


今日は特にそれが強い。



「…副所長」


「なんでしょう？」


「副所長は、生まれてからずっと、海軍本部に保護されていたのですよね？


それから探偵事務所を立ち上げてから、1年も経っていません。


それなのに所長なことをずいぶんご存知のようでしたから…」



支離滅裂な発言をすみません、と部下が謝る。


シェリルは少し頬を緩めると、「特筆すべき事項ではありません」とだけ答えた。



「1年も共に仕事をしていれば、わかることもたくさんあります。ただそれだけのことです」


「そうですか……では、サボ君については」


「…少し様子を見ましょう。私達は少し性急すぎたのかもしれません。


まだ生きていると断定できたわけではない……弟を亡くしたショックから立ち直ったばかりで、


それがもしぬか喜びになりにでもしたら…」



希望を与えることは、裏切られた時の絶望が深くなる。


だからこそ、


あえて…報告しない。



「このことについては、まだ詳しく調べましょう。


でな、憲兵に依頼された殺人事件の調査協力ですが、それはAさんにに資料を＿＿＿＿」




＿＿＿＿＿＿＿

【元日本人の転生レポート・13歳編】


・探偵事務所本格的始動

・弟・サボを失う

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