【ONE PIECE】元日本人は、エースの兄貴になったらしい�◆效房隋�

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“じゃあまた、必ず海で会おう”



その言葉が、深く胸に突き刺さる。


ごめん、ごめんなサボ。おれにはその約束を果たすことはできないよ。


おれが、おれたちが、お前を高町まで迎えに行かなかったばっかりに。


おれの“立場”を使えば、シェリルの手を借りれば、


アウトルックの屋敷を訪ねるのも、そう難しくはなかったはずなのに。



おれはそれをしなかった。1人で全部決めて、サボを失った。


あかりの時だってそうだ。あの時誰かに相談していれば、立花孝太郎をこの手で捕えられたかもしれないのに。


おれは、変わってないのかよ！転生までして、昔のままかよ！



「それに…バレてたんだな」



隠し事をしてること。多分それは、サボにバレてるのならエースやルフィにもバレてる。


一生1人で抱えて生きていこうと思ったのに、こんなにあっさりバレるなんて。


やっぱりおれの弟達は、おれなんかよりただ者じゃないらしい。



「サボ、おれな…お前達以外にも妹がいたんだよ。ただ…もう、この世にはいないけど」



愛してる人もいた。


おれは13歳の天才なんかじゃないんだ、ただ運が良かっただけの、チート野郎なんだよ。



それなのに、お前はおれに憧れるって言ってくれるのか？



「う、ぁ…」



…物心ついてから、おれはほとんど人前で泣いたことがない。


赤ん坊の時を除けばおそらく、母が…ルージュさんが死んだ時くらいだ。



でも、頬を涙が伝うのがわかった。


あとからあとから零れてきて、止めることができない。



「ごめん、サボ、ごめん…、


ありがとな」



我慢、しないよ。


おれは、泣くよ。


前へ進むよ。ありがとう。

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