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脳裏にあの忌まわしい光景が蘇り、おれは1歩後ずさる。


それを恐れととったのか、ブルージャムは少し口が滑らかになった。


続けて聞くに耐えない毒を吐き続ける。



「お前らの『兄弟』もそうだろう!あいつらは自分を特別な人間だって思ってやがる」


「サボはそんなこと思ってねェ!」


「違わねェよ!お前らは貴族の道楽に付き合わされただけだ!


そいつも腹ん中じゃ鼻をつまんでお前らのことを見下してたのさ!」



「それ以上サボのことを悪く言うな!!」



エースの怒声に、ブルージャムの仲間が少し怯む。


しかしブルージャム自身は銃口をおれに向けたまま、薄ら笑いを浮かべている。


だが、おれも大分自分を取り戻した。



エースの純粋で、力強い言葉で。



「なんとか言えよ、長男様よォ!」



だから、おれ真正面からブルージャムを睨んで、不敵に笑って見せた。


特別な人間? 選ばれた人間?


確かにそれは存在する。前世のおれのそばに、その人はいた。


でもな、勝手に思い込むならそれでいいと思う。


ほっとけばいいじゃねえか。誰にだって思想の自由はある。


それを妬むのは、金がないのを僻むのは、自身を特別だと思いたいが故の醜い嫉妬だ。



ただ、おれも。


その『思い込み』のせいで、人が傷つくのは許せない。



「負け犬はよく吠えるな」


「なんだと…?」


「騙されるのが悪いとはよく言うけど、ざまぁみろ。今までの行いだよ」


「てめェ…」



ブルージャムが凶悪な顔で撃鉄を起こす。


おれも鉄パイプを握りしめ、治療道具を下に置いた。



「その『特別』になれなかったからって、今度はアンチ貴族をガキに刷り込むのかよ。


実に無様で、見苦しい」



そしておれは、殺気と怒気を乗せた視線で、ブルージャムを思いっきり睨みつけた。



「さっきもエースが言ったよな。


これ以上、おれの弟のことを悪くいったら、タダじゃおかねぇぞ」

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やっさん - あれ?ただの転生物語のはずが!?夢主が、巨大企業の社長に!?続きは・・・?? (2019年3月7日 21時) (携帯から) (レス) id: 6ef490f023 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - 秋宮 鈴歌さん» 3です!!私も短い連載にするつもりが長くなりそうで(´º∀º`)ファーwってなってます!w これからもよろしくお願いします!! (2017年3月31日 21時) (レス) id: ec1d0032bb (このIDを非表示/違反報告)
秋宮 鈴歌(プロフ) - もうすぐ3ですね!!まさか最初は短めに終わるのかなと思ってましたが、続き……。ナンテコッタイ\(^o^)/ってなってます!!続編おめでとうございます!!これからも見続けますね!!! (2017年3月31日 21時) (レス) id: 98d4f145f0 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!頑張って書きますのでよろしくです! (2017年3月29日 8時) (レス) id: ec1d0032bb (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - さにー☆彡さん» えーー このあとどうなるの  すごくきになります (2017年3月29日 8時) (レス) id: 8690baa923 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sunny | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1  
作成日時:2016年12月25日 6時

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