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車が出発した。
高「誰かになんか言われた?」
「…先生は、仕事でわたしに優しくしてるんだなって思って」
高「は?ここまでさせといて仕事だと思ってんの?」
「…」
仕事帰り、わざわざわたしの家まで様子を見に来てくれた。
「わたしが珍しいタイプだから、遊んでるんでしょう?」
高「なにそれ。やっぱ誰かになんか言われたろ。普段のおまえからそんな言葉は出ない」
…さすが、人の心読めちゃうな。
あの人たちに話しかけられなかったら、わたしはこんなこと思ったりしなかった。
高「おまえは俺だけを信じてればいいよ。俺は絶対裏切らないから」
「…はい」
先生の口元がにやっと歪んだ。
高「俺だけのAって感じでいい」
「はい?」
高「俺に従順なんだもん」
「そういう趣味でそばに置いてます?」
高「違うよ。Aはペットだなぁ」
「ペット…」
それもどういうことなの…?
高「可愛いし、俺が守ってやりたいって思うの」
「それ、は、彼女に思うことですか?」
高「思うことだよ」
「…」
高「あんまり納得してねぇな。どうでもいい女助手席に乗せたりキスしたり抱いたりしないでしょ」
「はい、まぁ、それは…」
高「Aは俺にちゃんと愛されてるから。信頼して」
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作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年11月4日 16時