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お昼休み。
お弁当を持って保健室へ行ったら、中から声がした。
『せんせー、うちらと遊んでよ』
うわ…厄介なのいる。
廊下でドキドキと聞き耳を立てる。
高「生徒と遊ぶわけないだろ。俺はメシ食うから、帰りな」
『うちらもここで食べていい?』
高「ダメ。そういう場所じゃないの。あと先生には敬語」
だるそうに返してる。
自分がされたらショックだけど、ウザったそうにしてる先生もかっこいい…。
『先生生徒に手ぇ出してそうなのになー』
高「そんなことしたらクビにされるから。おまえらも誤解受けるようなこと言うのやめなさい」
『1回でいいから手ぇ出されたいよね』
高「しません」
きゃははっと女子たちの高い、頭悪そうな声。
これ、先生ちょっとイラついてきてるな。
高「俺は職員室に戻るから。ここ鍵掛けるからおまえらも帰りなさい」
『はーい』
先生、逃げたな。
しつこい人は撒くに限る。
ここにいるのまずいかなって、わたしも教室に帰ることにした。
『保健室に行ったんですけど、取込み中だったから今日は1人でお昼食べます』
高『ごめん、頭悪いヤツら来てた』
先生も頭悪いって思ってたんだ。
実際にその人たちの顔見てないけど、声だけでわかった。
高『また放課後おいで』
そう言ってもらえるの嬉しい。
今は我慢だ。
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作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年11月4日 16時