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赤信号で止まる。
先生はわたしを見て、ちゅっとキスした。
うわ、恥ずかしいことさらっとしてきた。
「…チャラい」
高「ははっ。でも中身はちゃんとしてるからね」
ほんとにチャラかったら他の生徒にも手を出してるだろうしね。
先生には、わたしだけ?
「ところで先生、どこに向かってるんですか?」
高「どこでしょうねぇ」
「行く先決まってません?」
高「いや、決まってる。Aが元気になれる場所」
高速乗っちゃってますけど。
えええ?どこまで行くの?
高「夕飯はサービスエリアで食うか。親御さんに連絡しとけよ」
めちゃくちゃ先生のペース。
でも…デート、だ。
期せずして先生とドライブデート。
高「A、そっちの窓良く見とけよ」
「え…」
カーブの先、バッと広がったのは。
「海だ…」
夕焼けが綺麗な、一面に広がる海だった。
高「どう?綺麗でしょ」
「はい…心が洗われていきます」
高「これでAの悩み事もキレイさっぱり」
先生は、わたしを励ますのがうまい。
職業柄っていうのもあるかもしれない、その方がイメージ強いし…。
だけど彼氏として、わたしのことを思ってくれてる。
そう思っていいんだよね。
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作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年11月4日 16時