青春どろどろ (ページ28)

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伊「じゃあさ、Aちゃん。俺が大学卒業するまで付き合えてたら、結婚する？」

垂れ目に覗き込まれる。

「んー…大学行ったり、就職したり、新しい出会いがあって、慧はそこでわたし以上に好きな人を見つけるかもしれないよ？」

伊「俺は誓ってAちゃんだけだ」

それは嘘になりうるけれど、そうやって言ってもらえるほど愛されてる。

「不安にさせてごめんね」

慧の背中を撫でる。

猫みたいにゴロゴロと甘えられた。

わたしははっきりと慧のことが好きだ。

別れが怖いから深入りできないだけであって、彼を拒絶する理由なんてどこにもない。

ひょっとしたらわたしの方が慧のことを好きになっているのかもしれない。

重い。重すぎる。

でも慧に壁を作りすぎて冷められる方が嫌だ。

だったらどうしたらいいの。

もう、裏切られたらそのときだって覚悟を決めて、ずぶずぶに愛しちゃおっか。

怖い。

伊「大丈夫だよ、Aちゃん」

「ん…」

伊「離したりしない。俺のものだよ」

慧の言葉に安心して。

慧と一緒にいられる日々がずっと続きますよう、願った。

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