4−5 ページ19
.
え。
ほんとに、来てた。
伊『Aちゃんに話したいことがあります。話す気になったらでいい、Aちゃんちの前で待ってるから』
待って、これいつ来てたの?
1時間前?
全然気づかなかった。
カーテンを開けて確認したら、慧がいた。
ずっと待ってたの?
わたしが行かなかったらいつまで待つつもりなの?
―――ほんとに、バカだなぁ。
わたしは部屋を出て、玄関のドアを開けた。
「…慧」
慧ははっと顔を上げて。
伊「Aちゃんっ!」
「ライン来てたの気づかなかった」
伊「いいんだ。これは俺の償いだから」
一定の距離をあけて、それ以上近づいてこなかった。
伊「Aちゃんごめんなさい。シンジさんが言ってたことは本当です」
「…」
伊「けど、俺が言ったことも本当だよ。Aちゃんといるうちに、本当に好きになってた。あの人の仕返しなんてどうでもいい。俺はAちゃんといたいって、そう思った。信じてもらえるかわからないけど…嘘はついてないよ」
.
71人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年11月2日 16時