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川「フる方よりフラれた方のが気まずいんですよ、阿部くん」
阿「ん…ほとぼりが冷めたら俺から連絡してみるつもり」
それでもAはもう、
以前のように阿部くんになついたりはしないだろうね。
阿部くんに対して見えない壁を作っちゃうと思う。
川「クイズ部もやめちゃったし、ますます接点なくなりますね」
阿「そうだね。あれは俺もびっくりした。
って、俺のせいなのかな」
川「Aがクイズを頑張るモチベが阿部くんでしたからね。
もうやる気を失ったんだと思います」
阿「Aの実力は認めてたから、残念だな」
俺もAから報告を受けたとき、びっくりした。
阿部くんが原因だなってすぐわかった。
一度は引き留めてみたけど、Aの決意は固かった。
川「クイズ番組に出なくなった代わりに、
グラビア頑張ってるみたいじゃないですか」
阿「…それもびっくりしたな」
川「Aの人生変えちゃうくらい、
阿部くんの存在は大きかったんですよ」
阿部くんは困ったような顔になる。
Aは思ったより重い子だね。
グラビアの話は前から出ていたみたいだけど、
暴走してるようにも思えるよ。
川「Aはもう、別に想い人がいますよ」
阿「え？」
川「阿部くんがグラビア見たかわかりませんけど…
あんな表情、見たことない。
Aにあの表情をさせた人がいるんじゃないかって、
俺は思います」
阿部くんは少し残念がってるふうにも見えた。
今までなついてきた後輩が、あっという間に切り替えたなんて。
ショックを受ける、なら。
Aのこともらってやったらよかったのに。
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作者名：わたあめなのは
| 作成日時：2022年8月23日 15時
