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浮「A!」
焦りながらわたしの名前を呼ぶ。
―――なんでだろう。
わたしが助けを呼んだのは、浮所だった。
同じグループのメンバーじゃなくて。
『浮所』
浮『A!Aからメッセージ送ってくるなんて嬉しいな』
『今平気?』
浮『うん、いいよー』
『助けて』
浮『え』
浮『Aんち行く』
『来て』
そうして駆けつけてくれた。
浮「顔色悪っ」
「生理、なの」
男の子にはわからない現象に、顔をしかめられた。
浮「つらい?」
「うん、貧血になっちゃって」
浮「ベッドに横になって」
浮所に促されてベッドに寝かされた。
変な気を起こす様子はなさそうで、
真顔でわたしを見つめてた。
浮「俺はなにしたらいい?」
「うちわで扇いでほしい。
クーラーだと強すぎて…あ、浮所が暑いよね」
浮「俺はいいから」
浮所はうちわで扇いでくれた。
あ、心地いい。
涼しさに委ねて瞼を降ろす。
浮「暑さも原因かもしれないね」
「ん、そうかも」
浮「薬は飲んだ?」
「うん。はぁ、浮所来てくれてから楽になってきた」
1人でも対処できたのに、呼んでしまったのは。
めちゃくちゃつらかったのと、
誰かにそばにいてほしかったから。
今となっては呼び出してしまったことを
迷惑じゃないかって思える。
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作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年8月23日 15時