すのぴ７

あまえんぼばぶちゃん ページ3

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現場に着いたら即翔太に抱きつかれた。

わたしと目線を合わせるわけでなく、ただぎゅーっと。

甘えてんのかな。

こういうの子供によく見る気がする。




「翔太、甘えてる？」

渡「んー…」




どうかしたのかなぁって聞きたかったけど。

翔太から言い出すまで待つのもアリかなって。




「なんかあったらすぐ言ってよ」

渡「別にやなことがあったとかじゃねぇんだよ。Aとイチャイチャしてぇ」

「そういう時期？」

渡「そう」




にしても元気なさすぎっからね。

軽口を叩く気にもならない。

たぶんこうやって甘えられんの初めてじゃないと思うんだよなぁ。

不定期にくんのかな、イチャイチャしたい期。




宮「幼児返りかな？」

「もともと幼児だよ？」

渡「聞こえてんだよ」

宮「あんまりAに迷惑かけないようにするんだよ」

渡「Aは俺のこと迷惑だなんて思ってねぇよ」

「そうだね。どっちかというと心配」

渡「心配もしなくていいよ。こうしてたいだけだから」




なにがしたいのかわかんないし、翔太もたぶんわかってないな。

翔太の好きに甘えさせとくか。




「涼太、面倒見るから任せて」

宮「頼んだよ、Aお母さん」

「あは、涼太お父さん」

渡「それだとAと涼太が夫婦みたいでやだ」




だって翔太明らかに子供だもん。




宮「お母さんのこと困らせるんじゃないぞ」

渡「だーうっせぇ。Aはお母さんじゃねぇ」

「気持ちは翔太のお母さんだよ」

渡「俺のお嫁さん」

「あら」

宮「それは聞き捨てならないね」

渡「めっちゃ幸せにする」

「どうしよう、プロポーズされちゃった」

宮「幼稚園のお遊戯かな」

渡「ほんと涼太黙ってて」




たまたま蓮とは別の仕事だったから、翔太といても阻む人はいなかったけれど。

待機中も取材中もべったりだし、移動中も手ぇつないでくるし、ちゃんとした撮影以外はとにかくわたしから離れなかった。

ほんとに幼児返りだよ。

お母さんにべったりの子供だよ。




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