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阿「―――ほんとにここでいいの？」
わたしがデートに指定した場所は事務所だった。
空き部屋リザーブした。
「だって撮られちゃうかもしれないし。
コンビニでお菓子と飲み物買ってきたから！」
阿「ほんとAって(笑)」
その後に続く答えを予想するね、
おもしろい、か、残念の二択。
でもこれはわたしにしてはいい選択なのよ、
事務所の個室に２人きりになれたし。
阿部ちゃんの方に椅子を寄せる。
「イチャイチャできるよ？」
阿「…ね」
頭ぽんぽん。
う！れ！し！い！
阿「元気でやってる？」
「やってる！阿部ちゃんこそちゃんと休んでる？
今日だって家でダラダラできたのに」
阿「(笑)Aと会うのも癒しになるよ」
それってわたしが癒やし系ってことでしょうか？
そんなん言われたの初めてだわぁ。
「はぁ、阿部ちゃんといると安心する」
阿「Aはグループで最年長だもんね。
甘え足りないかなって思って」
阿部ちゃんわかってるなぁ。
年下とばっかりいると、自然と気ぃ遣っちゃうの。
優斗とはタメだけど、タメと年上って違う。
阿「かまってほしいって、甘えたいの表れかなって思ってた」
阿「阿部ちゃん好き」
阿「ははっ。いいよ、俺で良ければ甘えて」
阿部ちゃんの肩にこてんと頭を乗せる。
彼女みたいなことさせてくれるな。
阿部ちゃんに彼女がいるかどうかなんて怖くて探れない。
こんな優しくて素敵な人が彼氏だったらなって思うけれど。
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作者名：わたあめなのは
| 作成日時：2022年6月28日 15時
