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やせない ページ36

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重岡side









2人での仕事の帰り、駅の階段を上る。

エスカレーターがあっても俺らあんまり利用せんのよ。

歩いた方が健康的やしな。

Aも元気やから、俺に合わせて階段上ってくれとった。

だけどふと、不服そうな顔をして。









重「どうした?疲れた?」


「んーん。うちこんなに運動しとんのに、なんで痩せへんのやろって」









確かに人より運動量多そうやのに。

Aの体型はあんまり変わっとらん気がする。









重「痩せにくい体質とか?」


「それあるかもしれん…やや」


重「なんで。前にも言ったけど、A今のまんまでええで。太っとるわけやないんやし」









それに、なんといってもその豊満なおっぱぃは死守せんと。

頼むから胸だけは痩せないで。









「でも細い子見とるとうちもああなりたいって思うねん」


重「AはAで魅力的な体しとんねんから。Aの体になりたいって思っとる子もおると思うで」









この贅沢ボディはなかなか手に入れられるもんやないからな。

痩せる方やったら色々方法がありそうやけど。









「…じゃあせめて身長が欲しい」


重「そんなちいこくもないけどなぁ」


「背が高かったらな、そんなちんちくりんに見えんと思うの」


重「んー」









俺は考えて。

いつの間にか駅のホーム。

Aんちまで送ったるの。

Aと2人きりのときはいつもそうやな。









重「Aの身長が例えば165とかあったとしてな。それって女性やと高めやろ」


「おん、うちもそんくらい欲しかった」


重「Aのボディバランスが崩れる」


「ボディ…バランス?(ぽかん)」


重「縦と横の黄金比や。背ぇ高いんも確かにかっこええけど、そうやないねん。Aの今のええ感じの丸みが、Aっぽいっていうか?可愛らしさもあってそそるねん。身長そんな高くないのにその胸とおしりのボリュームなんなんって、驚きと羨ましさもあるし。アンバランスさに男としては目を奪われるんですよ」


「…ほぉ」




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作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年5月12日 14時

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