私と彼らの恋祭 (ページ16)

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嫉妬① ページ16

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お昼ごはんを食べる場所は、特別棟のサロンになった。

こそこそと教室を抜け出しては人目につかないように特別棟に向かう。

今日は購買でお昼を買おう。

天規くんがお弁当を作ってくれる日は事前に言ってくれるし、食堂のランチが食べたいときは、なんと秘密裏にサロンまで運んできてくれるのだ！

生徒会、なんという権限…。

購買に向かおうと廊下に出ると。

『ねぇ、ちょっといい？』

女子の集団に呼び止められた。

別のクラスの、まったく知らない女の子たち。

…嫌な予感しかしない。

「なんでしょう。わたしはお昼を買いに行きたいんですが」

『は？そんなんどうでもいいよ』

どうでもよくないよ、おなかすいちゃうよ。

それに…早くみんなに会いたいし。

こんなところで道草食いたくない。

『ちょっと来て』

マジか。

女子たちに囲まれて逃げ道がない。

あっという間に連行された。

校舎裏。

うわ、こういう人気のないところにさぁ、連れてくるってことは。

『生徒会補佐だからってメンバーと仲良くして目障りなんだよ』

あー…予想通り。

わたしが生徒会補佐になったことが朝礼で発表されて、そのあたりでもう、女子からの視線が攻撃的だったけど。

あのイケメンの中に平凡な女が入ったら、そうなるよね。

でもまぁなんとか平穏にやってきた。

こうやって呼び出しされたの、初めてだもん。

「仲良くっていうか…友達なので」

『はぁっ？』

「友達は、仲がいいものだと」

わたしの言い分に、女子たちがイラっとしたのが目に見えた。

『あんた他の女子からどう思われてるか知ってるの？そのうち痛い目見るよ』

「…わかってます。わたしの存在がよく思われてないってこと」

『だったら生徒会補佐やめろよ』

…それは。

できなかった。

だってそんなことあの人たちに申し出たら、『裏切り』な気がするんだもの。

それに、わたしもあの人たちを失いたくない。

大切な友達だから。

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