【Fischer's】私とお隣さんの事情

5話 ページ5

「東條さん、改めてありがとうございました
ウチのマサイが本当にお世話になりました。」

『いえいえ、お役に立てて嬉しいです』

さっき自己紹介をしてもらった
えーっと、タラコ唇の人が
リーダーのシルクロードさんで
ロン毛の人がモトキさん。
どちらも優しそうな人で良かった、それにしても...

『マサイくんは、さっきから何を.......?』

マサイくんはコップに入ったコーラをずっと眺めては、ブツブツと何かを呟いていた

「あ、いやぁ、別に.....」

「何、マサイ...テンパってん?」

「はっはぁ?!ち、ちげーし」

「その顔じゃあ、説得力無いよ」

「うるせぇ!!」

3人はコントのような会話は見ていて面白かった。

「あの、東條さんってちなみに年齢は...?」

モトキさんが2人から離れて、私に寄って聞いてきた
...そういえば、3人はいくつなんだろう...。

『確か...24歳だよ。』

「あ、1つ上でしたか.....」

モトキさんは、「馴れ馴れしかったですよね?すいません」と謝ってきた

『いや、気安くタメ口で構わないですよ?』

逆に堅いと話し難いし...。

「じゃあ...お互い敬語は無しで!!
よろしくね、Aさん」

モトキさ...くんは手を差し出してきた
握手...かな?

『こちらこそ、よろしくモトキくん』

私もそう言って手を出し、握手を交わした。

「モトキ〜っちょっと、マサイと2人で
動画の編集確認してきて〜。」

マサイくんとじゃれてたシルクさんが来た
YouTuberって大変だね。

「了解、じゃあAさんまた後で。」

『あ、うん』

モトキくんは、別の部屋に行ってしまった。
つーか...シルクさんと二人きりかよ

「さて...東條さん」

『なんですか?』

「ぶっちゃけ、あんた...何が目的なの?」

さっきまでのおふざけモードとは違い
マジなガチトーンに一瞬寒気が来た。
私はシルクさんの言葉に理解出来なかった

『.....と言うと?』

「いや、見た感じさ...ウオタミ...あ
俺らの動画の視聴者ね?...まぁ、それじゃ
なさそうだしさ、マサイの件に関して...
どうも...都合が良過ぎる気がしてさ。」


そういう事か.....。


確かに、Fischer'sのグループの1人が迷惑行為に
困っているのを一般の私が止めたんだ。
普通の事かもしれないが

仲間想いっぽいシルクさんからしたら
元々それを狙っていた、マサイ宅を探していた。
なども考えるかもしれない


でも、事実は違う
狙った訳じゃない
私は＿＿＿＿＿



『私は＿＿ただの彼のお隣さんです』

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