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特訓後。
彼女は帰路に着こうと、荷物を取りに教室に戻っていた。
空は赤く染まっている。
定期テストすら受けていない彼女は
他の生徒から大分遅れており、
八百万や緑谷に借りた数ヶ月分のノートは、両手で抱えるくらい大量だった。
久々に全身を使った特訓は想像以上に身体に負荷をかけ、筋肉が悲鳴を上げている。
勉強も人の何倍しなくてはならない。
今夜は眠れそうにない、と考えていると、
「大丈夫か」
振り向くと、心操が立っていた。
てっきりもう着替えて、
帰ってるのだと思っていた。
「うん、
どうしたの心操くん」
何かあったの、と聞けば、
心操は困ったように笑った。
「女の子を1人で帰らせちゃまずいだろ」
この前のこともあるだろうし、と続ける心操に、
初対面なのにいいの、と聞くと、
心操は私の隣に立ってノートを見た。
「重いだろ、それ」
「少しだけね」
「個性は使わないのか？」
不思議そうに首を傾げて心操は続けた。
「性質変化だろ、個性。『軽く』しないのか？」
「出来るけど、戻すのが難しくて。
解除すると『軽い』から『重い』なって、元の重さに戻らないの」
具体的な重さを想像したまま解除しないと、
一冊が辞書からゾウまで様々な重さにもなってしまう。
そうなると、
相澤のように個性を無効化しなければならない。
扱いが難しく、不便だから、
人や人の物には使えない。
そう答えると、心操は面白そうな顔をした。
「それ扱えるのすごいな」
「そうかな」
「さっきも一瞬で俺の捕縛布砂になったし。
会話できないまま終わって、俺は個性使えなかった」
「早く終わらせないと不利になるかも、って思っただけだよ」
彼女も釣られて微笑む。
心操は彼女が持つ冊子の3分の2を抱えた。
「あら、男前」
「だろ？」
彼女がおどけて笑うと、心操も笑って答えた。
・
心操とお互いの話をしながら施設に着いた。
「施設より寮って感じだな」
「ほとんどマンションで、一人一部屋なの」
「快適そうだな」
じゃあこれで、と帰ろうとする心操を
彼女は不思議そうに見る。
「捕縛布壊しちゃったし、
お茶とお菓子くらい出すよ」
上がって、と言いながら施設に入る彼女に、
心操は驚いた。
高嶺の花と呼ばれる女子の部屋に？俺が？
早く、と急かす彼女を断りきれず心操は彼女の後ろに付いて入る。
これは明日クラスから色々聞かれる羽目になる。
気が重くなって息を吐き、
心操は微笑んで手招く彼女に苦笑を返した。
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華羅夢(プロフ) - ぽいぽいさん» 何ですって！！ぜひ死柄木くん推しになってくださいな！！彼は魅力的な男です！！コメント嬉しいですありがとうございます････！ (2021年9月19日 8時) (
レス) id: 89a4c751b5 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - この作品で死柄木くん推しに傾きつつある…好きです応援してます頑張ってください!（ノンブレス） (2021年9月19日 7時) (レス) id: 1142a6ee8a (このIDを非表示/違反報告)
華羅夢(プロフ) - れのまるさん» うわああありがとうございます･･････！コメントが1番のモチベになるのですごく嬉しいです！頑張りますね！ (2021年9月14日 14時) (レス) id: 89a4c751b5 (このIDを非表示/違反報告)
れのまる - 死柄木さん最推しなのでこの作品めっちゃ好きです…！これからも応援してます！ (2021年9月14日 7時) (レス) id: ce403bbca4 (このIDを非表示/違反報告)
華羅夢(プロフ) - しいたけさん» しいたけさん、もしかしなくても2回目のコメントですか･････････？コメント来るのが1番嬉しいので、大喜びで話を書いてしまいました！楽しんで頂けて何よりです！！ありがとうございます！ (2021年9月11日 10時) (レス) id: 89a4c751b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華羅夢 | 作成日時：2021年8月23日 1時
