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「…………っ！」
死柄木は飛び起きた。
今まで呼吸が止まっていたかと思うほど、
胸が上下する。
「っ、A……」
求めるように横に手を伸ばす。
しかしその手は空を切り、触れるものは無かった。
「A………？」
_______いない。
ベッドに。
この部屋に。
目の前の扉が開き、
僅かな光が差し込んでいる。
逃げたのか______？
いっしょに、なんて言っておいて？
「A…！」
唸る様に呼ぶ。
転がるようにベッドから落ち、
扉を乱暴に開けて階段を駆け上がる。
「あ、おはようございます、死柄木さん」
バーカウンターに座って、
ジュースを飲んでいる彼女がいた。
左腕には包帯が巻いてあり、
ぱたぱたとさせている素足にも包帯が巻かれていた。
彼女は微笑んでいた。
いつものように。
行き場の無い怒りが、ふよふよと漂い、
死柄木は、諦めた様に息を吐いた。
「包帯の場所が分からなかったから、
黒霧さんに頼んでもらってたの」
俺の顔が青ざめていたからだろう。
心配してくれたの、と優しく頬に触れられる。
「…俺の許可なくいなくなるな」
「うん、ごめんなさい」
ゆるして、と額にキスされる。
それだけで今まで感じていた不安が溶けるように消えていった。
「黒霧さんから死柄木さんのことたくさん聞いてたの」
彼女は嬉しそうに笑った。
ね、と無邪気に黒霧の方を向くと、
黒霧も頷いて微笑んで見せた。
死柄木は嬉しそうな彼女の頬を、撫でようかと上げる。
だが先程のことを思い出し、出したままの手が宙に残る。
「死柄木さん、」
だいじょうぶ。
微笑み、彼女は躊躇していた死柄木の手に触れた。
そのまま頬を撫でると、
ほらね、と言わんばかりに彼女が笑った。
「あ！Aちゃんだぁ」
がちゃ、とバーの扉が開き、
トガが入ってきて、
彼女に目を留めると嬉しそうに両手を挙げた。
「かぁいいねぇかぁいいねぇ、」
頬を染めて彼女の頬や頭をぐりぐりと触るトガに、
彼女は笑った。
「ふ、ふふ、初めてまして、とがちゃん」
黒霧から聞いていたようで、
すんなりトガの名を呼び挨拶をする。
同年代の女子と久しぶりに会ったゆえか、
彼女も嬉しそうにトガの手に触れた。
「あなたもすごく素敵」
微笑みながら、頬に触れられた手に擦り寄る彼女に、
トガは奇妙な声を出した。
死柄木が妬いたのは言うまでもない。
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華羅夢(プロフ) - ぽいぽいさん» 何ですって！！ぜひ死柄木くん推しになってくださいな！！彼は魅力的な男です！！コメント嬉しいですありがとうございます････！ (2021年9月19日 8時) (
レス) id: 89a4c751b5 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - この作品で死柄木くん推しに傾きつつある…好きです応援してます頑張ってください!（ノンブレス） (2021年9月19日 7時) (レス) id: 1142a6ee8a (このIDを非表示/違反報告)
華羅夢(プロフ) - れのまるさん» うわああありがとうございます･･････！コメントが1番のモチベになるのですごく嬉しいです！頑張りますね！ (2021年9月14日 14時) (レス) id: 89a4c751b5 (このIDを非表示/違反報告)
れのまる - 死柄木さん最推しなのでこの作品めっちゃ好きです…！これからも応援してます！ (2021年9月14日 7時) (レス) id: ce403bbca4 (このIDを非表示/違反報告)
華羅夢(プロフ) - しいたけさん» しいたけさん、もしかしなくても2回目のコメントですか･････････？コメント来るのが1番嬉しいので、大喜びで話を書いてしまいました！楽しんで頂けて何よりです！！ありがとうございます！ (2021年9月11日 10時) (レス) id: 89a4c751b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華羅夢 | 作成日時：2021年8月23日 1時
